忘却人生十四日目 ページ15
思い出すな。
本能が邪魔をする。けれど脳はそれを許してくれない。
ドンドン頭痛は増していく。
うまく呼吸出来なくなってパクパクと金魚みたいに空気を求める。
後、何かが足りない。1ピース足りないパズルみたいに。
酸素が回ってないのに脳は考えるのをやめない。
両頬に両手をついて爪を突き立てそのままいっに引き下ろす。
この行為に意味はない。得るのは痛みだけ。
何故か、懐かしみを覚えた。
手を見ると爪の間に皮膚がこびり着いていて。
この自虐行為とも呼べる理解不能な行動の意味が今分かった。
鏡をみて思い出した。
鏡の中の私、つまり今、洗面台に立っている私。
両頬にある赤い傷が治っていく。
例えるなら、映像を逆再生しているみたい。
巻き戻し。巻き返し。
カチッとパズルの完成する音と共に私の幸せが崩れさっていく。
さっきの苦しみが嘘みたいに消えた。
そして、新たに生まれたのは罪悪感、恐怖、不安。
鏡の中の私がまた呟く。
「『 おかえり 』」
や め て く れ
チ「Aは？」
ロ「朝起きた時からいなかったわ」
ル「飯、冷めちまうぞ」
ドアを少しだけ開けて
貴『すいません、体調が悪いので部屋で休みます』
こんな顔とてもじゃないけど見せられない。
チ「また、風邪か!?」
貴『本当、大丈夫なので。』
きっと今の私は顔面蒼白。
足早に食堂を去り部屋に戻る。
ベットに倒れこむ。
何もかも思い出したうえにゾロさんの浮気まで発覚。
本当、幸薄いな私。
思い出しただけで涙が溢れそうになる。
共同部屋なので絶対に泣きたくない。
多分、本人目の前にしたら泣くなこれは。
涙腺脆すぎる、いやだな。自分が嫌い。
性格も、性質も、身体も、何もかも、大ッ嫌い。
何もかも、とっかえて、誰かと、変えたい。
リ「大丈夫か？」
大丈夫じゃないよ、全然。
リ「浮かない顔してるぞ。」
晴れやかな気分じゃないもの。
リ「こんな風通しの悪ィとこいたらもっと悪化するぞ。」
これ以上、悪化何てしてみろ。ストレスで死ぬ。
貴『外に出たくない。』
怖い。私のせいで皆が傷付くかもしれない。
怖い。私のせいで皆が殺されるかもしれない。
怖い。仲睦まじくしている二人を見るのが…………
怖い
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慈雲 - とってもおもしろいので更新まってます！！！！ (2017年2月26日 10時) (
レス) id: 8862788d75 (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ(プロフ) - 続きみたいです (2016年1月6日 2時) (レス) id: fa3bb67345 (このIDを非表示/違反報告)
ルーシー - ゾロおおおおおおお！！Σ（ﾟдﾟlll）一体どうしたんだぁぁぁ！！パート1から見ていますが面白い作品ですね(・ω・)ノ続きを楽しみにしてます（＾∇＾） (2015年11月23日 11時) (レス) id: 49417841b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - パート１から見てます！めっちゃおもしろいですね！次の話楽しみです (2015年11月19日 14時) (レス) id: ab736af6e6 (このIDを非表示/違反報告)
美亜(プロフ) - 京月さん» 初めましてです(○´艸`)更新頑張ります(´▽`*) (2015年4月30日 17時) (レス) id: 7c0b4e68f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美亜 | 作成日時：2015年1月17日 20時
