忘却人生十二日目 ページ13
私はカウンターに頬杖をついて真っ赤な顔のゾロさんの弁解を聞いた。
ゾ「お前達の声がでけェから、こっちまで聞こえてくんだよ!!」
貴『男部屋は、女部屋の対象にありますけど？』
あたふたするゾロさんが可愛くてつい意地悪してしまう。
ゾ「便所に行く途中だったんだ!!」
貴『随分と長い道のりだったんですね。』
グッと言葉に詰まるゾロさん。
耳まで真っ赤のゾロさんが可愛くて、可愛くて。
貴『料理が出来ないくらいでゾロさんの事嫌いになるとでも思ったんですか？』
これまでにないくらいゾロさんが愛らしくて
貴『そんな事しなくても好きですよ。』
頬杖をしたままゾロさんを見据えてニヤっと口角を上げて笑う。
ゾロさんは大股でキッチンから出て来た。
まだ、顔の赤みが引かなくて
背後から抱きしめられた。
余程、顔を見られたくないらしく肩に顔をうずめる。
貴『それだと、顔見れないんですが。』
笑いを噛み殺しながら呟いた。
ゾ「うるせェ。」
……………………………………………。
…………………………………。
……………………………………。
…………………………………。
ゾロさんが好きなのは私、じゃない。
二人を見てると胸が痛い。
鋭利な刃物で何度も何度も心臓を突かれたみたいにズキズキする。
重たい鈍器で頭部を何度も何度も殴られたみたいにズキズキする。
綺麗で、憧れて、大好きな二人が大ッ嫌いになる。
それでも、やっぱり、憎めなくて、妬めなくて、どうしてまだ、憎悪を抱けないのか。
時は戻って三時間前。
私は何故か、いつも深夜に目が冷めてしまう。
特に理由はないのにね。
そして、何故か甲板に出るんだ。
もう、日課になってる。
今日は、綺麗な満月が出てる。
明かりが入らないくらい甲板を照らしてくれて。
月見酒でもしようか。
欲を言えば、ゾロさんと飲みたいけどね。
たまには一人でしっぽりと飲むのもありかもね。
キッチンに焼酎があったはず。
私はキッチンへ行って焼酎と何かつまめるものを持って甲板に戻った。
その時、見てしまったんだ。
まだ、二人が別々にいたら私は疑心暗鬼に陥ることはなかった…………………はず。
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慈雲 - とってもおもしろいので更新まってます！！！！ (2017年2月26日 10時) (
レス) id: 8862788d75 (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ(プロフ) - 続きみたいです (2016年1月6日 2時) (レス) id: fa3bb67345 (このIDを非表示/違反報告)
ルーシー - ゾロおおおおおおお！！Σ（ﾟдﾟlll）一体どうしたんだぁぁぁ！！パート1から見ていますが面白い作品ですね(・ω・)ノ続きを楽しみにしてます（＾∇＾） (2015年11月23日 11時) (レス) id: 49417841b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - パート１から見てます！めっちゃおもしろいですね！次の話楽しみです (2015年11月19日 14時) (レス) id: ab736af6e6 (このIDを非表示/違反報告)
美亜(プロフ) - 京月さん» 初めましてです(○´艸`)更新頑張ります(´▽`*) (2015年4月30日 17時) (レス) id: 7c0b4e68f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美亜 | 作成日時：2015年1月17日 20時
