【ONE PIECE】唯一無二の彼女は美しい11 (ページ12)

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第116話海賊誘拐事件ページ12

カクの「船は直せん」との言葉に胸を締め付けられ息を呑むセナは口を震わせる

貴女『メリー号が直せない…何で！！！』

ルフィ「おめェらすげェ船大工なんじゃねェのかよ！！金ならほら！！いくらでもあるのに！！！」

カク「金は…関係ないわい
いくら出そうともうあの船は元には戻らんのじゃ
よくもまァ…あの状態でここへ辿り着けたもんじゃとむしろ感心する程のもんでな」

ナミ「どう言う事！？メリー号に何が起こってるの！？」

ﾊﾟｳﾘｰ「＂竜骨＂ってわかるかハレンチ娘」

ナミ「船底にある…」

ﾊﾟｳﾘｰ「＿＿＿＿そう船首から船尾までを貫き支える船において最も重要な木材だ
船造りはまず……そいつを据える事から始まり船首材・船首材・肋根材…肋骨・肘材・甲板梁…全ての木材をその＂竜骨＂を中心に緻密に組み上げていくそれが＂船＂だ
船の全骨格の土台＂竜骨＂は「船の命」
そいつが酷く損傷したからといって挿げ替えるなんて事ァ出来ねェってわけさ
それじゃあ船を一から造るのと同じ事だからな
＿＿＿＿だからもう誰にも直せねェ
お前らの船はもう死を待つだけのただの組み木(・・・)だ」

貴女『そんなっ！！』

ナミ「ちょっとそんな言い方ないじゃない！！！」

ﾊﾟｳﾘｰ「知った事か事実だ」

貴女『じ…じゃあ！！だったらさ！！もう一回一から船を造って下さい！！ゴーイングメリー号を造って！！』

ルフィ「ああそうだ！！頼むよ！！」

ルッチ《それも無理だクルッポー》

ルフィ「何で！！！」

貴女『どうして！！！』

ルッチ《似た船(・・・)なら造ってやれるが厳密に言って同じ船はもう誰にも造れねェ
この世に全く同じ船は二つと存在し得ねェのさ》

ナミ「どう言う事！？」

ルッチ《世界中に全く同じ成長する＂木＂があるか？
帆船はほぼ木材で出来ているから船の大きさも曲線も全て木の形に左右される同じ設計図を使っても全く同じ船は二度と造れねェのさ
例えば、そんな船を造ったとしてそれが全く別の船であると最も強く感じてしまうのは
＿＿＿＿きっとお前達自身だクルッポー》

貴女『そんな……じゃあ……本当にもう……ゴーイングメリー号では二度と航海出来ないの…』

カク「そうなるのう……このまま沈むのを待つか…さっさと解体してしまうかじゃ」

貴女『………』