No.13 ページ14
「A〜大丈夫か〜？」
少しの間が空いて、となりにいるミンギュに気がつく。
「うん！大丈夫〜」
嘘つくな〜って軽く頭を撫でられる。
「何にも頭に入りませんって顔してる」
机に肘を立てて私を見る彼。
「好きじゃないのに引き離されたくないって思うのは変…？」
こんな質問自体が変だ。
「それはA好きだよ」ミンギュは平然な顔をするけど私の中は大慌てだ。
「え！？好きなわけじゃ「好きにも種類があるだろ〜」
私を見て笑う彼になんだかやられたと思った。
「恋愛じゃなくても、友情とか家族とかさ！好きな人には離れて欲しくないだろ。そんなんじゃない？」
やけに説得力があった。納得もできた。
だけど違うんだ。
「ただの幼馴染」
その言葉がやけに引き離されたようで引っかかってる。
ハニにとって私は特別なんかじゃなくて、形だけ。
幼馴染と言う形があるからそばにいるだけ。
そう言われた気分。
ただの幼馴染じゃ嫌。
…そう思うのは変だよね。
図書室。
別に期待してたわけじゃない。
彼とまた会えるのかなんて考えないで来ていたけど会うと心が明るくなる。
「またあったねA」
なんで私の名前を知ってるのか、驚いたけれど、制服についた彼のネームプレートを見つけてその疑問はスッと消えた。
彼もこれで私の名前を知ったのだろう。
「ウォヌ？」あって2回目。
彼の名前を呼ぶのはぎこちない。
「ん。」
軽く返事をしたら本を読み始めるウォヌの横顔を少し見ていた。
私の口は勝手に開いて、悩み事をこぼした。
ミンギュに言ったのと同じ悩み事。
彼なら答えを導いてくれるかもしれない。
そんな根拠のない考えで。
メガネを外して私を見る。
「別に、今考えなくてもいいんじゃない」それは意外な答え。
「自分に素直になればそのうち自然と分かるだろ。その気持ちがなんなのか。」
彼の瞳を見つめているとどこか説得されてるような、味方がいるような強くなれる気がした。
「そうだね、ありがとう」
「ん」
再び短い返事をした彼は、本に目を写した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きゅうり(プロフ) - sanaさん» ありがとうございますっ！期待に応えられるよう頑張ります！ (2018年10月13日 22時) (
レス) id: 768ca4a300 (このIDを非表示/違反報告)
sana - すごく面白いです！更新楽しみにしてます☆頑張って下さい！(^^) (2018年10月13日 2時) (レス) id: 0e2a547839 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - まるさん» すみません。外すのを忘れてしまいました。ご指摘ありがとうございます。ちゃんと外れたでしょうか (2018年9月22日 19時) (レス) id: 768ca4a300 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをご確認下さい。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月22日 12時) (レス) id: 54fc495649 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゅうり | 作成日時：2018年9月2日 2時
