遭遇 ページ28
薬研side
三人が風呂に行ったあと、天井裏から降りた。
縁側を歩いていた時、一部の板がめくれ上がっていることに気づいた
「あっ」
が、その時にはもう遅く、そこに足を引っ掛けて転んでしまった。
「いってて........」
直ぐに起き上がろうとしたが、出来なかった。
包帯を巻いておいた足の傷が、さっきの拍子に開いたんだろう。
力が入らない。
『気持ちよかった〜！』
「さっきからそれしか言ってないじゃん」
『だって本当のことでしょ！？』
まずい。
こんな時に限って........。
＿＿＿鉢合わせたら、どうなるだろうか。
＿＿＿何をされるだろうか。
分かっていた。
あの審神者は酷いことは事しない。
だが、何故か恐怖していた。
必死に柱に手をかけてたとうとするが、上手く立ち上がれない。
くっそ！
なんでこんな時に限って........。
段々と堂々巡りを始める思考に苛立ちを覚えた。
ああ、審神者が来てしまう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
Aside
「さっきからそれしか言ってないじゃん」
『だって本当のことでしょ！？』
「それにしたっていいす........ぎ...............」
「っ！！？」
お風呂上がりに縁側を歩いていた時、安定が急に言葉を止めた。
それを不思議に思って、彼の視線を追うと、そこには黒髪の刀剣男士が座り込んでいた。
ただ、座っている訳では無い。
苦しそうに息をしながら、必死に立とうとしていた。
＿＿＿＿この黒髪は........薬研だ。
そう思った瞬間、走り出していた。
その子の目の前で座って、顔を覗き込む。
『大丈夫？？』
聞いたけど、返事はかえってこない。
見れば、足の包帯が赤く染っている。
『…足痛いんだよね。ちょっと失礼するよ』
そう言って有無を言わさず横抱きにする。
「なっ、何してっ！！」
『舌噛むといけないから口閉じててね！』
そう言って、沖田組の部屋に駆け出す。
その時は薬研は大人しく言われた通りにしていた。
「「主っ！！」」
二人も後を追いかけてきてくれた。
部屋に着くと、二人がすぐに敷いてくれた布団に薬研を寝かせる。
『ごめんけど、手入れするからね』
今回は緊急時だから、本人の意見は関係ない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
陽香(プロフ) - 空波さん» ありがとうございます！正直ちゃんと清光のいい子さが伝わるかなと自分の表現力に自信が持てなかったのですが、伝わったようで良かったです。嬉しいコメントありがとうございます (2020年7月24日 7時) (
レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
空波 - とっても面白いです！！最後で清光いい子だなぁと感動してしまいました…！ (2020年7月23日 12時) (レス) id: 24df3d328f (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 良かったです！これからもどんどん出していくつもりなので、楽しんでください！ (2020年5月12日 18時) (レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
姫那(プロフ) - 推しの2人（兼さんと堀川くん）がでてきてうれしい！ (2020年5月12日 18時) (レス) id: 02928c87bc (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 八重乃 真鈴さん» 応援ありがとうございます！頑張ります！ (2020年5月3日 8時) (レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：陽香 | 作成日時：2020年4月12日 10時
