とうらぶオタクの神様はブラック本丸に行く！

みならいさん ページ12

今剣side



きょうはあるじさまにおおひろまによばれていました。

どうやらみならいがくるようです。

ぶらっくほんまるとよばれるほんまるなのに、よくりょうしょうしたものです。

ここのくうきはきもちがわるいです。

だいぶなれましたが、まだいきがくるしいです。

みならいさんも、あるじさまとおなじようなにんげんなのでしょうか。


「みんな〜、見習いちゃんやってきたわよ〜」


かえってきたようです。

もう、あいたくもありません。

でも、ぼくたちにはころせません。



じっと、ひざのうえでにぎったてをみていると、うえからいきをのむおとがしました。


＿＿＿つぎのしゅんかん、とてもおおきなおとがしました。

おどろいてそっちをみると、あるじさまがちをはいてにわのきにもたれていました。

なにがあったのでしょう。


「な、何するのよ！私を誰だと思っているの！？お父様にいいつけてやるんだから！！」

あるじさまがそういうと、みならいさんははなでわらっていいました。


『........ほう。其方の父親は政府の上位と見た。
........しかし、それはあまり感心せぬな』


なつかしいことばづかいのひとです。まだこんなはなしかたをしているものがいるのですね。


「っな、何よ！！あんた一体！」

『おお、妾の挨拶がまだだったのう。妾は上位神である陽刀渡神じゃ。お主の本丸を潰しに来たのじゃよ』


それをきいたしゅんかん、そのばにいた刀がぜんいん、みならいさんのほうをむきました。

おどろきました。

“ひとわたしのかみ”、それはぼくたちのちちなるそんざい、“刀の神”のこどものなでした。

いつからそんざいしているのかはわかりませんが、なまえはきいたことがあります。


どのようなかみさまなのでしょうか、ぼくら付喪神よりずっとじょういのかみさまです。



そのかみさまは、あるじさまをじゅつでしばってなにやらはなしていましたが、さいごには、なにもいわずにあるじさまをころしてしまいました。

あるじさまのはだはしだいにただれて、とけていきました。


ほんまるのくうきとあいまって、ぼくはめのまえのこうけいにはきそうになりました。

まわりの短刀たちもふるえています。

めのまえのかみさまが、こわくなりました。


＿＿ぼくたちもこのかたにさからったら、あんなふうにされてしまうのでしょうか。



みならいさんは、ごめんねとあやまってくれましたが、やはりふるえはとまりませんでした。

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