六振:こんのすけの気持ち ページ6
痛そうで見てられなかった私は、そろそろと腹部の一番大きいだろう傷に手を持っていく。
しかし...............
ｸﾞｻｯと音がしてそれを阻まれる。
ん？今の音はって？
手を刺されたの。
多分、長さ的に短刀。
？？「旦那に何する気だ？」
私の手を刺したのは低い声の人だった。
そっとそっちを見ると、声とは対照的に、割と可愛らしい感じの子がいた。
黒髪に藤紫色の瞳。
長袖の服には所々に切り傷がある。
短パンから除く生足はもう血みどろ。
そんなことを考えていると聞き慣れた声がした。
こん「審神者殿！っ！？」
焦ったこんのすけが私の前に出る。
何か言おうとしているこんのすけを片手で制した私は、精一杯広間に向かって笑顔を向けた。
『あなた達に危害はくわえないから、手入れをさせて』
？？「そんなん信じられると思うか？」
まあ、無理だろう。
仕方ない........。
『簡単に信じてなんて言わない。だから、そうだな........私に賭けて貰えないかな？私が不審な動きをしたら、殺していいよ』
と、笑顔を向けると、目の前の二人は複雑そうな顔をした。
なんでそんな顔をするのかはよく分からなかったけど。
それでも今は一回退散するべきかな？
それじゃぁ、と言って、刺された手を下に振って刀を抜いてそれまま大広間を後にした。
こん「それじゃぁじゃないですよ！何してるんですか？」
『え？何って手入れさせて貰えないか聞いただけだけど？』
こん「いや、そうではなくて！........ﾊｧ」
ん？
なんかわかんないけど、諦められた。
ただ、さっきの行動でわかったこと。
このこんのすけは、多分本気で私を心配してくれてる。
『ひとつ聞いてもいい？私の事審神者殿って呼ぶのは、情が移らないようにしてるの？』
こんのすけは、それを聞いてビクッと身をふるわせた。
図星らしい。
直球過ぎたかな？
こん「…そうです。今までの審神者は皆最初に殺されましたので」
なるほど。
すごく優しいんだろうな、このこんのすけは。
優しすぎて、審神者が死ぬ度に心を痛めてきた、でも、刀剣男士のことを攻めることも出来ない。
可哀想なことしたかな。多分、めっちゃ心配させたな。
『こんのすけ。お前は一度政府に戻りなよ。』
こん「ふぇ？でも、それでは審神者殿が！」
『私は死なない。約束する』
こん「…わ、分かりました。」
そう言ったこんのすけは、ポンッと音を立てて消えた。
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陽香(プロフ) - 時雨さん» わざわざありがとうございます！すぐに修正させていただきます (2020年6月1日 18時) (
レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 誤字がありましたので伝えておきます(*^^*)弐拾話の6行目が「髪に近い妖怪」とあったのですが髪ではなく神だと思います(*^_^*) (2020年6月1日 8時) (レス) id: a4f27d0bac (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 八重乃 真鈴さん» 分かりました！コメントと応援ありがとうございます！候補に入れておきます！ (2020年5月3日 8時) (レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
八重乃 真鈴(プロフ) - 初コメ失礼します！日が空いてもう書いちゃってるかもしれませんが、私は、加州が大好きなので、近いうちに登場させて欲しいです！これからも応援してます！ (2020年5月3日 2時) (レス) id: 9f5e33e110 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - tibitomiさん» わかりました！候補に入れておきますね！ (2020年4月29日 22時) (レス) id: a10faff46c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽香 | 作成日時：2020年3月13日 0時
