盗聴 ページ31
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ホテルに戻ったAは、腕時計をはずし、スーツも脱ぎ捨てて、いつもの格好になった。想像以上に早く幻影旅団に見つかってしまった。
クルタ族の緋の目が競売に出されたとしても、この場にクラピカがいるという確信もなかったのに、何故迂闊にあの場に行ってしまったのか。さらにはヨークシンにいるかどうかもわからないまま、ここに来てしまったのは、単なる自分のミスであると思ったのだ。
路地裏でシャルナークと会ったのが不幸中の幸いだ。誰にも見られていなかったことだけが救い………………
……誰にも見られていなかった？
「……」
ここで、Aはフッと悪い予感を感じた。
目線の先には、
テーブルの上に無造作に投げ捨てられた腕時計。
「(パリストン……！)」
Aは慌てて、手に取り、念で時計の裏側をこじ開けた。
「(…やっぱり)」
裏には高性能の盗聴器がつけられていた。迂闊だった。仕方ない、自分の落とし前だ。と、Aは腹をくくってその盗聴器に話しかけ始めた。
「パリストン。この声を聴いているんでしょ？やっぱり、貴方は随分と趣味が悪い。」
きっとこの時計の向こうでは、ニタニタしながら笑っているに違いない。
「話さなくてもわかったと思うけど、地下競売は幻影旅団に襲われるからもうマフィアの調査もできない。お金は返すから、もうこの盗聴は切るわね。」
パリストンにはこのように強気な発言をしてもハンター協会から目をつけられる事はない。何故なら、パリストンは必ずこの大事な案件を使って、ただAを協会から追い出そうとは思わないからだ。ラウンドールの件も含めて、もっと重要な時にこの話を持ってくるとAはわかっている。それがパリストンという男であると。
「あと、数ヵ月前に幻影旅団の頭と連絡を取ってたことは事実。これは上に報告するなり、貴方の大好きな機密情報にしても構わないわ。」
別にハンター協会の人達にはバレたっていいのだ。
Aは自分の指を少しだけ噛み切り、血を念と混ぜた。それは時計を包み込む。すると、時計はシューーー……と音をたてて、溶けていく。
プルルルル。
その瞬間、携帯電話が部屋に鳴り響いた。
「もしもし、」
『あ、もしもしー。Aさん、お疲れ様です。』
あの、男だ。
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χ(プロフ) - 苺さん» 苺さん、いつもいつも本当にありがとうございます。私のような作者は決して占ツクの読者様の期待に沿えないようなダメ作者なのですが、それでも応援してくださり本当に嬉しいです。 (2019年4月1日 22時) (
レス) id: ce49c7014e (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - 前作にてコメントをさせて頂きました苺です！作者よりのページを読みました。心中お察し致します。作者様の考えは凄いと思います！ほとんどの方々は更新されずに放置ですが完結させようとしている所は本当に凄いと思います。これからも勝手ながら応援させて頂きます！ (2019年3月28日 20時) (レス) id: 6c6e9dd4b6 (このIDを非表示/違反報告)
χ(プロフ) - 名無し80592号さん» そう言って頂けて本当にありがとうございます……！頑張ります！！ (2019年3月28日 19時) (レス) id: ce49c7014e (このIDを非表示/違反報告)
名無し80592号(プロフ) - 楽しみに待っています！気が向いたら更新お願いします!!＿|＼○＿ (2019年3月28日 19時) (レス) id: 662db16a21 (このIDを非表示/違反報告)
χ(プロフ) - 名無し80592号さん» 更新はしていくつもりです。しかし、かなり遅いです。これについては本当に申し訳ないです。 (2019年3月28日 19時) (レス) id: ce49c7014e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Χ | 作成日時：2018年11月1日 19時
