憧れのお前に会えて…２【BANANAFISH】【男主】 (ページ36)

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82話ページ36

A side

『なんとか…』

右腕の痺れは治ってきたが足の痺れは治らない。

『ごめん…俺また迷惑かけてる…』

「気にすんな!!死ぬまで一緒にいるって約束した仲だぞ？」

『そうだな笑』

ひと休憩したらまた俺をおぶり目的地まで走るショーター｡

ついたのはマンホール｡

下に降りると…

「Aっっ!!」

ショーターに降ろしてもらった俺は英ちゃんに抱きつかれる。

『英ちゃん…無事でよかった…』

「それはこっちの台詞だよ!!また細くなってる…

とりあえずこっちに来て!!アッシュもいるよ！」

俺は歩こうとするがすぐに倒れてしまう。

『いててて…』

「大丈夫!!?ごめんっ！！！」

『大丈夫だよ。英ちゃんのせいじゃない。』

くそ…なんで治らないんだよ。

ショーターに支えてもらいながらアッシュの元へ向かう｡

まだ前は見えない…

けど…

あの綺麗なブロンド色の髪でアッシュだと分かる｡

「Aっ…」

『アッシュ…』

見えないだろうに俺の方に歩いてきてくれる。

「守ってやれなくてごめん…」

そう言って抱きしめてくれる。

『守ってくれなくていいの!!アッシュは自分のことだけ考えろ。』

今アッシュがどんな顔をしているか分からないがきっとぎこちなく笑ってくれているだろう｡

英ちゃんから食べ物を貰ったんだけど…

食べるのが怖い…

また戻してしまうんじゃないかって…

『ごめん…英ちゃん…今はいいや…』

「でも食べないと…」

「そうだぞ｡後がもたねぇよ。」

アッシュは食べれているのかな…

アッシュの方をむくと食べているシルエットが見える。

『おいしい？アッシュ…』

「あぁ。おいしいよ。」

『そっか｡良かった…』

本当に良かった…

『いただきます。』

俺は英ちゃんがくれた缶詰のスープを1口口に入れる。

『っ…おいっ…しいっ｡』

涙があふれる｡

とめどなくこぼれ続ける雫｡

『おいしっ…い…よっ…えっ…ちゃ…ん…』

そう言うと俺の事を抱きしめてくれる。

「ごめん…ごめんねっ…1人で辛い思いさせてっ…

けどもう大丈夫だよ。僕だっているしアッシュもショーター立っている｡みんなAの仲間だよ｡」

『うんっ…

うっ…うぅっ…ﾋｸﾞｯ』

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