憧れのお前に会えて…２【BANANAFISH】【男主】 (ページ24)

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70話ページ24

A side

ｶﾞﾁｬｯ…

「傷は？」

『大丈夫大したことない。』

ベッドに座って考えているとアッシュが入ってきた。

「熱は…」

そう言い俺のおでこに手を当てる。

「無さそうだな…

でも横になっていた方がいい。銃のキズは発熱しやすいから。」

『開けて大丈夫なのか？』

「いいんだ。」

『また俺がアッシュに迷惑かけてる。

また俺のせいで誰か死ぬかもしれない。』

「あんまり自分を追い込むなよ。」

『なぁ。俺。撃ってきた人に心当たりがあるんだけど…』

「聞くぜ？」

『ブランカって言う奴。』

そう言うとアッシュは驚いた顔をした。

「お前…ブランカを知ってるのか？」

『ん？日本でもブランカは有名だぜ？けど彼は引退したはずだ。』

「あぁ。したはずだったんだがな。

ほら。もう寝ろ。」

俺は横になる。

『なぁ。アッシュ？もし俺が生きててこれが終わったら日本へ来ないか？』

「えっ？俺が日本へ？どうしてそんなこと思ったんだ？」

『……銃を常に持っておかない国で過ごして欲しくなったんだ。

もし俺が死んだとしても英ちゃんと日本で住んでみてよ。

裏の世界は血なまぐさい。ここより腐った世界だけど表は暖かい国だ。』

「日本へ行っても俺は何も出来ない。」

『何もしなくていいんだよ。ただ起きてご飯を食べて遊んでお風呂に入って…

ただ当たり前なことでいいんだ…それだけでいいんだよ。』

「日本か…行ってみたいな。」

そう言いながら俺の寝転がっているベッドに腰をかけた。

『ぜひ連れていきたいよ。』

それはそれを最後に眠りに落ちた。

アッシュ side

許さない。

お前を傷つけるやつは誰だって…

頼むから俺の前から居なくならないでくれ…

A side

ﾁｭﾝﾁｭﾝ!!

『んっ…んっ～!!

朝か…』

時刻を見ると5時。

『いつからこんな早起きになったんだか。』

アッシュはなんか隠してるっぽいし…

問い詰めよう。

ｺﾝｺﾝｺﾝｯ…

『アッシュ…起きてるか？』

「なんだ？朝早くから。」

俺は部屋に入れてもらう。

『単刀直入に聞く。何を隠してる？』

「何も隠してないぞ？」

また嘘をつく。

『知ってるか？アッシュって嘘をつく時酷く穏やかになるんだ。』

「なっ！……くそ…ほんとにお前には何も隠せない。」

そう言って頭を搔くアッシュ｡