無意識の幼馴染み (ページ20)

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２０．あの日ページ20

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二人の言う、“ あの日 ”

いったい何があったのか。

それは何にもない普通の日だった。

末澤【今日空いてる？】

末澤から連絡が来た。

山崎【バイト終わりなら空いてるよ～】

末澤【その後会えへん？】

山崎【いけるよ】

時間などを指定して、Aはそのままバイトに戻った。

だが、約束のある日に限って終了が遅れるというのはよくある展開だ。
片付けが遅れてしまい、慌てて帰り支度をしていた。

古謝「何急いでんの、デート？」

山崎「末澤と約束あんねん！時間やばいからもう行く！お疲れ様！」

Aは自転車を走らせ、待ち合わせ場所に急いだ。

山崎「ごめん末澤！」

末澤「おお、大丈夫。」

山崎「ほんで、話って何？」

末澤「言いたいけど、とりあえずAの息が整ってからにしよか。」

Aは急いだので、肩で息をしていた。

山崎「あ、うん。」

Aの息が整い、末澤が話し出すことも無く、しばらく流れる沈黙。

山崎「末澤？話して？」

末澤「あぁ、ごめん。」

末澤は１つ大きく深呼吸をした。

末澤「俺、Aのことが好き。俺と付き合ってくれへん？」

末澤からの話が意外過ぎて、びっくりした。
自分のことを末澤が好きなんて。

昔から末澤は彼女もいたりしたし、その人達と自分は全くタイプが違った。

だから、Aの答えは…

山崎「ごめん、末澤のことは友達としてしか見れへん…」

こういう時って、返事を先延ばしにする事も有るのだろうが、Aはそれをしても同じ答えしか出ないと思っていた。

末澤「そっか。ごめんな、わざわざ呼び出して。ありがとう。」

山崎「う、うん。」

少し気まずかったので、もう帰ろうと自転車の方を向いた。

その一瞬での事だった。

末澤が倒れたのは。