ワケアリシェアハウスpart2 (ページ8)

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松本side

「俺、今まで…自分を可愛がりすぎていたんだなって翔さんの言葉を聞いて思ったんだ。
友達が俺と違う考えを持っていたとき、俺は自分の考えを強引に押し付けて友達の考えを聞こうとしなかった。
親父の怒鳴り声も長ったらしい説教もまともに聞いてなかった。
それに、俺万引き常習犯だったんだ。ストレス解消にね。それに自転車のタイヤに穴を開けたりとにかく悪い事ばっかりした。そのときだって家族や相手のことなんてこれっぽっちも頭になかったよ。
大野さんが言ったんだ。お前はあの街から追い出されたんだって。それを聞いたときは何言ってんだってふざけんなって思った。でも今なら分かるっていうか、その通りだと思う。俺はあの街から追い出された。
………きっとみんな安心してるだろうな、俺みたいなやつが…いなくなって…。」

どんどん声が小さくなる。
涙が…こぼれそうだ。

目に涙をためているのがバレたくなくて下を向いた。何も言わず聞いている翔さん。

怒っているのだろうか、

今まで一緒にいた奴が犯罪者だって聞いてどう思っているだろうか、

呆れているだろうな、、

いろいろ考える頭にぽん、と大きな手がのる
その手は俺の毛並みにそってゆっくり下におりる。

櫻井「潤は、立派だな」

翔さんは俺の肩に手をおいて言った

「……へ？」

驚いて変な声が出た俺にそっと優しく微笑む

櫻井「だって、結果良ければ全て良しって言うでしょ？……駄目な自分を話す、んーバラすって言ったほうが合うかな？そういう事って簡単にはできない。
俺聞いてて思ったよ。お前はもう今までのお前じゃないって。変わったんだって。」