私の彼の松村くんは、 (ページ8)

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記録的大雪の次の日

晴れたのにも関わらず、なかなか溶けない雪

一段と冷える夜

『うぅ、さむっ』

「ポタージュにする？わかめスープにする？それとも俺にする？」

『ポタージュ』

「はあ、つれないなあ」

『松村くんにしたらどんな特典があるんですか』

「それは～選んだ人しかわかりませーん」

『絶対に考えてないじゃん』

「はい、どーぞ」

目の前に出された大好きなポタージュたっぷりの私専用のマグカップ

『あっちぃ』

「ね、それ飲んだらちょっと雪見に行こ」

松村くんってちょっと分かんない。
忙しくて疲れてるはずなのに、成人男性のはずなのに、この大雪を誰よりも喜んでいるような気がする。

『、、、やだ』

「だめ、決まり」

『ベランダでいいじゃん！』

「雪なんて滅多に降らないんだから、ね？」

『えー、、』

「俺と雪の中でイルミネーションデートだよ？？」

『行きます』

＂イルミネーションデート＂とか言ってるけど
近所のマンションのイルミネーションだろう

「はい、Aちゃんはこれ着てね～」

『ねえ、赤ちゃんみたいじゃん！』

松村くんが用意してくれた上着は、ポンチョ。

「え？赤ちゃんじゃないの？」

『ちーがーう！！』

「可愛いじゃん、着てよ」

『着るよぉ！着るけどぉ、着るけどさぁ、』

「あ～、可愛い～」

パシャパシャっと鳴り響くシャッター音
きっと、ホーム画面にするか、メンバーに見せる用。
嬉しいような恥ずかしいような。

『早く行こ』

「お？Aちゃんも雪が楽しみですか、そうですか、」

『うるさいなぁ』

まぁ、楽しみじゃない訳じゃない。
雪のおかげで特別なお散歩デートが出来るんだから。

松村くんがプレゼントしてくれた、ムートンブーツを履いて、モコモコのマフラーもつけた

「かわいすぎるじゃん？」

『手、』

「はいはい、迷子にならないでくださいね～」

『センテンススプリングされても知らないよ』

「Aとならウェルカム」

『ばかじゃないの？』

memo:雪も悪くない

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