88 ページ39
.
「此処」
ガチャリ、と扉を開ければ部屋全体に繊細な装飾がされたいかにも上流階級な食堂が出てくる。
部屋に入ればゾムさんが嬉しそうに此方を見つめてくる。にまにまにまにま、ほんま飽きひんな。
『あ、じゃあほんならこれで失礼します』
「え、もう行くん」
『女の殺し屋は健康第一なんで』
「はえー」
しゅんっ、と自室に移動すればゾムさんの顔を思い出す。
ペリドットの瞳に見透かされて、ああもう、逃げられないやんか、と唇を噛む。
主導権は私から総統に渡った。彼奴の一言で私は壊される。
だから、
『用済みになるまで、見捨てないで。』
自室でぽそりと呟く。
その言葉を1人聞いている者がいるなんて知らずに、弱々しく呟く。
もう私の全ては彼の掌の上だ。
私はもう、ゾムさんに対して100%の不信でいられる事ができない。
多分、トントンさんも、シャオロンさんも、もしかしたらもう駄目なのかもしれない。
不安に苛まれながらも、私はこの人達を恨む事も、殺す事も出来ないんだ。
『__嫌だなぁ、もう』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1708人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チンアナゴ(プロフ) - 88で呟きを聞いている人って誰なんですかね…？それともこれからのお話で明らかになるやつですか？ (2020年1月4日 10時) (
レス) id: 8599bbc4dc (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - もう........尊とすぎて語彙力が....次も楽しみです！！がんばってください！！！ (2019年12月8日 10時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - 闇鬼星さん» お気遣いありがとうございます。被害者出ない程度で悶えてもらえたら嬉しいです。 (2019年12月8日 9時) (レス) id: 58d763e253 (このIDを非表示/違反報告)
闇鬼星(プロフ) - 更新お疲れ様ですぅ…………ゾムさんが可愛すぎて悶えて妹にライダー○ックしてました( '-' )頭痛くならないほどに更新頑張ってください……超絶応援してますですはい (2019年12月8日 8時) (レス) id: a2f6134a7d (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - かるたさん» 嬉しいですが痛いので倒れないでくださいね。 (2019年11月28日 4時) (レス) id: 58d763e253 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：壱
| 作成日時：2019年11月4日 16時
