【鬼滅の刃】煉獄と霧氷【煉獄杏寿郎】

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『き……杏寿郎……』


「何だ？A！」


私と姉が違うなんて
どの口を持って、そんなことが言えるの？
キスをしようが、抱いている時さえも姉の名前を出しておいて


『……杏寿郎に、その言葉を発して欲しくない』


それだけ言い残して、その場を去る
不死川や伊黒はもういい。どうせ聞かない。


『……』


姉になりたくて、頑張ってきた。
姉のように、人々を笑顔にするため。
……姉になれないことは分かってたはずなのに


「A？」


『しのぶ……』


凛とした声が響いた
振り返るとそこには少し変な顔をしたしのぶがいて


「……泣いてるんですか？」


『……ぁ……』


気づいたら泣いていたらしい。
いけない、最近は特に感情が揺れている
鍛錬しないと……


「……A、しばらく蝶屋敷に来ませんか？」


『蝶屋敷に？』


「ええ、あの炭治郎くんも来ることですし。それに、今は煉獄さんに会いたくないのでしょう？」


なんでそれを、と言おうとして、
あんな目の前で逃げるところを見せたのだから当たり前かと思い、言うのをやめた。


『怪我もしてないのに、いけないよ』


「そこはまぁ。任務さえ遂行すればいいのですから、ね？」


『……分かった。』


いつもなら絶対に行っていない。
けれど、何故か久しぶりにしのぶと二人で話したくて了承してしまった



……_________

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