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hoarfrost…3* ページ3

世界は残酷だ


「ああ!A。また一緒だな!」


またしても、一緒になってしまうのだから



……___



「A、どうした?元気がないぞ!」


『誰のせいだと……』


ため息を吐いて、じろりと睨む
大して気にならなかったようで、そのまま出された食事を勢いよく食べ進めていく杏寿郎


『……ねぇ杏寿郎』


「なんだ?」


『今日は、私杏寿郎の傍に居たくない……』


そう言った瞬間、予想通り空気が重くなる
気に入らなかったのだろう。容易に想像がつく
震え始めた身体を動かし、平然とした振りでご飯を口に含む


「よもや、昨日のことをまだ反省していないと言うわけではあるまいな!」


『……反省はしてるよ。上官に手を上げるなんて愚行は、もうしない。』


「なら何故だ?」



一種の賭けだ。
1歩間違えばすぐに私は組み敷かれる。
接吻……つまりキスだけで済めばいいが、(しとね)を共にすることになったら……


『杏寿郎も知っているでしょう?氷の呼吸は感情を昂らせては威力を発揮できないと』


「ああ!知っているとも!」


『杏寿郎と居ると、平静を保てないの。今日の任務にも支障をきたした。だから……』





ああ、失敗した。
さらに空気が重くなる
箸で持った煮物が皿に落ちる



「……」



『痛っ……い、』


勢いよく床に倒される
その上に平然とした覆い被さってくる杏寿郎


「…………」



『き、杏寿郎…………』



「……まぁ仕方あるまい!」


ニコリと笑ったかと思えば、額にキスをしてきた
そのまま起き上がらせてくれて、頭を撫でられる


「まだ幼いAには色々早すぎたということか。我慢はするべきものだ!」


『……怒って……ない?』


ニコニコしながら話す杏寿郎に恐る恐る聞いてみると、こちらを見て、


「怒る?確かに気に食わんが、悪いことをした訳ではないだろう」


『……』



そうか、そうだ

私は、隊律違反をした訳では無いし人道に反することをした訳では無いからか。


「そろそろ寝る時間だな。先に風呂に入るといい」



『ん。……ご馳走様でした』


少ししか減っていない皿を下げてもらい、風呂へと向かう

ただ、心臓は未だに激しく脈打っていた
嘘を吐いた。それがもしバレれば……


『ハァ……』


きっと、昨日なんて比にならないくらい怒るのだろう

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 竈門炭治郎   
作品ジャンル:アニメ
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ざざここ - 泣きました...ありがとうございました (2019年8月26日 23時) (レス) id: e1527044e1 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - ひえええ鬼滅学園だぁぁ!こっちでいっぱいイチャイチャして末永く幸せにしてッ‥! (2019年8月26日 16時) (レス) id: bdb178dea2 (このIDを非表示/違反報告)
omochi(プロフ) - 三日月狐さん» うわぁあ、鬼滅学園、めっちゃいいですね…!!アイディアありがとうございます!イチャイチャさせたい…! (2019年8月18日 17時) (レス) id: 483cf2a139 (このIDを非表示/違反報告)
三日月狐(プロフ) - 完結お疲れ様です!イチャイチャできなかった夢主と煉獄さんがイチャイチャするのをこの続きとして鬼滅学園を書いて欲しいです! (2019年8月18日 14時) (レス) id: 3509484858 (このIDを非表示/違反報告)
卯の花(プロフ) - めっちゃ好きです。更新応援してます! (2019年8月16日 2時) (レス) id: 96075550f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:omochi | 作成日時:2019年4月27日 19時

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