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hoarfrost...12*(炭治郎side) ページ12

『……』


«ずっと冷たいのは辛いから»

そういったAさんはそのまま俯いた
まだ会うのはこれで二回目。
その間にもこの人は匂いが変わっていた。
この前は、杏寿郎と呼ばれた人の匂いと、冷たい匂い。誰かを恨むような、

今は……


『炭治郎くん?』


泣きそうなほど悲しい匂いがする
この匂いは知ってる
誰か大切な人を亡くした匂い


「あの、Aさんは誰か、亡くしてるんですか……?」


そういった途端、また冷たい匂いがした
やっぱり聞いてはいけなかったのだろう


『……姉をね。なんでわかったの?』


「俺、鼻がいいんです。感情の匂いも分かります」


『そう』


トスン、と軽い音を立ててAさんが隣に座る


『ねぇ、炭治郎って呼んでもいい?』


こっちを見ながらそう言う
俺は立っているから自然と上目遣いになっていて、綺麗な人だな、と思った


「はい!」


『ちゃんと怪我が治ったら稽古をつけてあげる。水の呼吸だよね、』


……私も、元は水の呼吸だからとそう言った

水の呼吸を教えて貰いたい気持ちはある
けど、、


「そうだ、Aさん」


『ん?』


蝶を指に留まらせながら声だけで返事をされる


「ヒノカミ神楽って知りませんか?実は……」


那田蜘蛛山でのことを細かく話す


『……うーん、炎系統なのか、』


しばらく悩んだ後に、げっ、と顔を歪めたAさん
歪めても尚美しさを放っている。凄い
禰豆子に負けず劣らずだ


『杏寿郎に聞けば何か分かるかも。』


「杏寿郎?」


『ああ、煉獄杏寿郎。炎柱で、柱の中でもかなり強い方だと思う』


「Aさんの恋人ですか?」



『ブッ……!!』


「わああ!だ、大丈夫ですか!?」


匂いからして、確実に好きあっている同士だと思ったんだけど……
違ったのか?


『わ、私と杏寿郎はただの幼馴染で、』


「でも煉獄さんはAさんのこと……」


『……だ、もう、黙ってくれるかな』


平静を取り戻したのか、真顔でそう言ってきた


「わ、わかりました……」


『取り敢えず、杏寿郎には私から鴉を送っておくよ。返事が来るまで療養すること』


ビシ、と指を指してそのまま風の如く去ってしまった


「どう考えても、煉獄さんはAさんを好いているんだけどな」

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 竈門炭治郎   
作品ジャンル:アニメ
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ざざここ - 泣きました...ありがとうございました (2019年8月26日 23時) (レス) id: e1527044e1 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - ひえええ鬼滅学園だぁぁ!こっちでいっぱいイチャイチャして末永く幸せにしてッ‥! (2019年8月26日 16時) (レス) id: bdb178dea2 (このIDを非表示/違反報告)
omochi(プロフ) - 三日月狐さん» うわぁあ、鬼滅学園、めっちゃいいですね…!!アイディアありがとうございます!イチャイチャさせたい…! (2019年8月18日 17時) (レス) id: 483cf2a139 (このIDを非表示/違反報告)
三日月狐(プロフ) - 完結お疲れ様です!イチャイチャできなかった夢主と煉獄さんがイチャイチャするのをこの続きとして鬼滅学園を書いて欲しいです! (2019年8月18日 14時) (レス) id: 3509484858 (このIDを非表示/違反報告)
卯の花(プロフ) - めっちゃ好きです。更新応援してます! (2019年8月16日 2時) (レス) id: 96075550f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:omochi | 作成日時:2019年4月27日 19時

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