あなたの名前は【まふまふ】 (ページ6)

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おねえさんページ6

You side

あの名前事件の数日後
　

今日はまふがくるかこないかわかんないけど、何となくいつもの公園に行った

｢今日が、最後かな…………｣

　

そうボソリと呟いた後、何も考えずに、ただベンチに座りながら空を見上げる

　

青い空を横切る鳥
やわらかい風に揺らされる木々
その木々の葉は赤みを帯びていて、今まで見る紅葉で1番綺麗だった

いや、まず紅葉を見るのが初めてなんだっけ

　

そんなこと思ったりしてあの美しい紅葉に心を奪われていると、誰かの足音が私の方へ近づいてくる

　
ま｢………………お姉さん｣

『……どしたの？』

　
ま｢今日ね、僕の誕生日なの。中学生最後の。｣

『……そっか、まふは中学三年生だったね。
っていうか今日誕生日だったんだ。おめでとう。』

こんなに素っ気ないおめでとうが存在していいのだろうか

ま｢ありがとうございます。あの、……｣

『…………なに？』

ま｢実は、受験する高校がここから結構遠いところで、だから、3月いっぱいで、もう、…………｣

『……………………そっか』

“会えなくなる”

その言葉が彼から出ることは無かったけど

周りの空気がそう私には伝えてくれた

『実はね、私もなんだ』

ま｢………………どういうこと？｣

『…………私の場合はね、もう今日で会えるのが最後かもしれない』

ま｢……………………え？｣

『…………聞いてくれる？今日でお別れの理由と、

　

　

　
　

私の名前が無い理由』