あなたの名前は【まふまふ】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:4,715 hit

おねえさんページ4

『………………こんなところで何してるの？』

目が会った瞬間、僕より何歳か年上のお姉さんに問いかけられる

口調はさっきのお母さんの声とは違って、とても優しくて、やわらかくて

見知らぬ人なのになぜか警戒心も持てなかった

ま｢………………お母さんと喧嘩した｣

『………………そっか』

そういってお姉さんは僕の隣に座る

『こんな雨の日によく外に逃げたね』

ま｢………………気がついたら、ここにいた｣

時々雷の音もなる中、僕とお姉さんは当たり前のように雨に濡れて喋っていた

『…………そっか。今日はもう帰った方がいいよ』

ま｢…………いやだ｣

あんな家に帰るより、お姉さんと喋っていた方がよっぽどマシだ

『また、辛くなったらここにきたらいいから』

不安になってお姉さんの顔を見ると、フードであまり濡れてない髪の毛を揺らしながら、ふんわりと微笑む

その笑顔を見ると、家に帰る恐怖も薄れてい
って

ま｢…………また、ここにきたらいる？｣

『うん』

ま｢また、喋ろうね｣

『もちろん』

そういって、さよならも言い忘れて家に帰った

少し躊躇いながら家に帰ると、お母さんが心配してて、さっきの喧嘩のことも謝ってくれた

外の雨は気がついたら上がっていて、僕の部屋の窓からは綺麗な虹が見えていた