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3年目になるセーラー服に腕を通し、思い耽る。
「えーお前らも三年ということで！！
本格的に将来を考えていく時期だ！！
今から進路希望のプリント配るが 皆！！
だいたいヒーロー科志望だよね」
先生の声で皆が個性で主張する中、
私、氷室 Aは窓の様子を見ていた。
「うんうん皆良い“個性”だ
でも校内で“個性”発動は原則禁止な！」
「せんせぇー「皆」とか一緒くたにすんなよ！」
窓側の1番後ろの席。
席替えで勝ち取った席から鴉を眺めていたら、教室に響き渡る聞きなれた声に、窓から目を離す。
「俺はこんな“没個性”共と仲良く底辺なんざ行かねーよ」
皆からのブーイング？みたいなのも、
うるせぇの一言で片付ける爆豪くん。
やっぱりすごい、堂々としてて。
私がそんなことしたら、きっと周りから変な目で見られちゃう。
「あー確か爆豪は…『雄英高』志望だったな」
先生の言葉に皆がざわめき出す教室
雄英高校。数多くのヒーローを世間に出しているエリート校。普通科だけでも偏差値は高い。
「模試じゃA判定！！俺はウチ唯一の雄英圏内！
あのオールマイトをも超えて俺はトップヒーローと成り！！
必ずや高額納税者ランキングに名を刻むのだ！！！」
高らかに目標を言った爆豪くん。
そんな彼は先生の次の言葉で固まった。
「そういやあ緑谷も雄英志望だったな」
え…？
皆がバッ！！と出久くんを見る。
「はああ！？緑谷あ！？ムリっしょ！！」
「勉強出来るだけじゃヒーロー科は入れねんだぞー！」
「そっ…そんな規定もうないよ！
前例がないだけで…」
＿出久くんはヒーローになれるよ＿
＿だってやさしいもん＿
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作者名：うぃず | 作成日時：2020年1月2日 11時
