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カチャ、
「……」
「…ヒョン」
仕事帰りでスーツにネクタイを締めたままのジニヒョン
片手には通勤鞄を、もう片方の手には白い箱の入った袋が握られている
「…お邪魔します」
いつもより深刻そうな顔
無理もない
一人暮らしをし始めてからこんな風に部屋に籠ったのは初めての事だから
「元気？」
「うん、元気だよ」
「大学行ってないって聞いたぞ」
「…うん、」
「なんかあったの？」
ぽん、
頭に手を置かれてくしゃくしゃと撫でられる
それだけで今までの張りつめていた糸がふつりと切れそうだ
「…それが、」
…何から話そう
沢山の言葉が頭の中でぐるぐるする
「…なに？」
「……」
「そんな話しづらいこと？」
「…ヒョン」
そうして言葉が出てこない間にも、どんどんヒョンの顔が曇っていく
…あぁ、どうしよう
なんだか悪い方向に向かってる気がする
「電話しても出ないし、送った質問ほとんど返さないし、」
「うん…ごめん」
「テヒョンも心配して…」
ピタ
急に思考が冷静になった
いや、これが冷静なのか正気なのかなんてもう俺にはわからないけど
「テヒョナにもちゃんと連絡取ってやれよ」
興奮してきたのか少し大きくなるヒョンの声を
遮った
「ヒョン」
、
ジニヒョンの口が止まる
「…ごめんなさい、詳しい事情はまた追って話すから。とりあえず中入って？」
「……」
「…Aも待ってる」
そう言ってすぐに背を向けた
…だめだ、ヒョンに言ったら。
きっと反対される
ここに来てから気づくなんて
遅すぎだよバカ
この人はいつも俺の心配をしてるから
「あ、それから」
くるりと後ろを向くと
俺が振り返るとは思ってなかったのか、驚いた顔して立ち止まる
その目には見覚えがあった
「…Aの前で、テヒョンの名前出さないでね」
俺の顔を探るようにじっと見つめてくるヒョン
「…ジミン」
「……」
「お前、疲れた顔してるぞ」
「…気のせいだよ」
「俺の目を誤魔化せると思うなよ」
いつになく低い声
真剣な目
「何かあったら飛んでくるって言っただろ」
この人は、昔から
こうして俺を引き上げてきてくれたんだ
でも
「…うん、ありがと」
今の俺は
引き上げてもらうことなんてこれっぽっちも望んでないんだって
自分のくらい欲望に
改めて気づいてしまった
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ふかなな(プロフ) - 睦月さん» す、すみません、立て続けにコメントしてしまって(^^; 睦月さんの作品すごく面白いです。じんにむのもほんとツボで！！こちらこそ素敵な作品を読ませていただいてありがとうございます (2016年5月25日 20時) (
レス) id: adafa9d453 (このIDを非表示/違反報告)
睦月(プロフ) - ふかななさん» ありがとうございます！なんかじんにむのお話にもコメントくださったみたいで…！楽しんでいただけたのなら私も嬉しいです(TT)私もこのおテテのセリフ好きなので、ピンポイントで挙げてくださってテンション上がりました！ありがとうございました！ (2016年5月25日 20時) (レス) id: 8ecdaac3c9 (このIDを非表示/違反報告)
ふかなな(プロフ) - テテ(ジミン世界)の「お前今、おれのことちょっと嫌いだろ」にやられたーーって思いました。すっごく面白いです (2016年5月24日 14時) (レス) id: adafa9d453 (このIDを非表示/違反報告)
睦月(プロフ) - ゆかこさん» うへぇ〜ん←ゆかこさーん！ありがとごじゃいましゅ(´；ω；`)ちゃんと書けるように頑張ります〜(TT)素人の考えた結末なので、どうかやさしい目で見てください〜m(__)m泣 (2016年4月24日 11時) (レス) id: 8ecdaac3c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかこ(プロフ) - 睦月さん！！全力でついていきます！！お話が動き出してドキドキしてます。次章、そして挿入されるエピソードも楽しみにしています！ (2016年4月24日 0時) (レス) id: 9dbe8269b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睦月
| 作成日時：2016年3月26日 22時
