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テーブルに並べられた、美味しそうな料理の数々。すごい、これをあんな短時間で作ったなんて考えられない。
「わあ...雑誌に載せたいくらいすごい」
「本当か？いつか載せて貰いたいな」
「おみみの料理はいっつもマジうまだからね〜」
お店だけじゃなくて、手料理のコーナーも出すのもありじゃないかな。今度李奈さんに相談してみようかな。
「いただきます」
メーンの料理をひと口頂くと、今までに食べたことないくらい好みの味付けだった。会社に入ってたくさんの美味しい料理を食べるようになったけど、私が一番好きなのはこの味付けだ。
「どうだ？」
「あの、好きです...」
そう言うと一緒に食べていたほかの皆さんから、驚きの声が上がる。ああ、言葉を間違ってしまった。
「Aちゃんが臣さんに告白！？」
「A、どうしちゃったの！？」
「ああ、えっと、この味付けが好きですってことで...！」
急いで弁解するも、皆さんから注目の的になってしまった。どうしよう、と思ったところで臣さんが一言。
「Aちゃんの口にあってよかったよ」
そう言ってくれた。その言葉のおかげで、なんとか私への注目は逸れた。いやもう、口に合うとかいうレベルじゃなくてこの味付けが大好きなんだけどな。
「そうだ、A！今度は私のカレー食べに来てよ」
「カレーですか？」
「うん！美味しいの作るから！」
「はい！楽しみができました！」
いづみ先輩はカレーが得意料理のようだ。私が楽しみだと言うと、皆さんが苦笑いをしているけどどうしたのだろう。
「よし！明日からAに作るためにカレーのグレードアップしなきゃ！」
「え〜、また毎日カレー？」
「まあまあ、監督の作るカレーは美味しいだろ？」
どうやらいづみ先輩はカレーが好きなようだ。確かに高校の時も食堂でカレーをよく食べていたような気がする。
「それなら、この間カレー屋さん特集したんで美味しいとこ教えますよ？」
「え！本当！？」
「はい！今度特集記事、持ってきますね」
「さんかくの特集記事もある〜？」
斜め前に座っていた水色の髪の人にそう言われる。私は「さ、さんかく？」と聞き直したけど、いづみ先輩に「気にしないで」と言われる。流石にさんかくは無いけど...。
「サンドウィッチの特集なら今度やりますよ」
「サンドウィッチ〜！さんかくだからすき〜」
なんだか不思議な人だな。記事になったら持ってこよう。また楽しみができてしまったな。
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作者名：かりん | 作成日時：2018年5月8日 14時
