青い監獄のボディーガード (ページ12)

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ボディーガードは何者？ページ12

絵心Seed

あの時あいつは見事にＺの中で誰が落ちるかを言い当てた。
あいつはサッカーはやったことがなく、ルールも此処に来て初めて見たと言っていた。

そうなると、あいつは僅か数分で覚えたということになる。

絵「あいつ、詩乃はいったい何者だ？」

数時間後ーーー
叶「叶野です。入ります。」

絵「よく来たね。詩乃ちゃん。」

叶「…何かありましたか？」

絵「単刀直入に言おう。詩乃ちゃんいったい君は何者だ？」
あいつはなんて答えるかーーー

叶「なんの事、でしょうか？私は叶野詩乃ですよ。」
叶(探られているな。このまま隠し通せるか…？)

絵「俺はね詩乃ちゃん。キミのその観察眼、頭脳、身体能力どれをとっても人並み以上だ。そして吉良涼介が落ちることを断言した。」

叶(これは…隠し通せないな…)

そのときの詩乃は肩をすくめ、なんとも言えない悲しそうで苦しそうな笑顔、作り笑顔だった。

叶「ーーーはい。私はそこら辺の人達とは違います。私は政府機関の教育カリキュラムを受けていました。」

絵「！政府機関がか？」
絵(これは俺が思っているよりも複雑かもしれないな…)

叶「そこは、『ホワイトルーム』と言う施設です。そこで私はーーー
　《天才》を造る為にカリキュラムを受け、全てのカリキュラムを唯一終わらせ、生まれたのが私ーーーつまり、成功作なんです。」

緊張が走るーーー

絵「じゃあお前は何故此処にいる？その施設、ホワイトルームだったか？はまだあるのか？」
絵(頭が追いつかねぇ。情報量が多すぎる。)

叶「ッーーー！私、が潰したん、です。そのホワイトルームを。」
叶(今、私は上手く喋れているだろうか。)
冷や汗が止まらない…

絵「詩乃ちゃんが？なんで潰したんだ？」
絵(疑問が多い。第一どうして潰すことになったのかーーー)

叶「彼処は私が全てのカリキュラムを一通り終えたとき、私以外全員居なくなっていました、恐らくいえ、100%だいたいの人が精神異常を起こしたと思われるからです。

ほとんどの人は私ほど優秀じゃない。
それにーーー
私、自由になりたかったんです。彼処に居たら私は自由になれない。だから私は自由になって色々な事をして、色々な事を知りたいその為にも、
彼処で死んでしまう人、苦しむ人を減らす為にもーーー！
ーっだから、だから私、は！