Chapter eightynine ページ42
『じゃあ俺、もうすぐ勉強するから』
「えー…もう少し話したい」
『だめでーす。はい、ガキは大人しく勉強しようね〜』
「ガキじゃないし」
『はいはい。じゃあな』
「うん…ばいばい、翔さん」
切る寸前に、「愛してる」と囁かれた。
「んなっ……！ばかぁ！！//」
思わず叫んだけど、恐らく聞こえていないだろう。
翔さんって、なんでこんなに意地悪なんだろう。
……あーあ、勉強しないとなぁ。
でも分かりそうにないし。
んー。
翔さんに聞こうかな。
「翔さん、勉強教えてー」
そう送ると、またもや冷たいお返事。
『自分で考えろ』
その返事に、むーと口をとがらせる。
「考えても分からないから聞いてんの」
『授業で習ったとこなんだから分かるはずだろ』
「わかんないんだってー」
『あー、ほんとばか』
「ばかですよ」
ここまで意地悪だとは。
ひどい。翔さんさいてー。
「ひどい。教えてくれたっていいじゃん、翔さん頭いいし」
『教えたってわかんないんじゃねーの？笑』
「わかるし！」
『笑笑笑』
絶対画面の前で笑ってる。
絶っっっ対に笑ってるから。
「嫌いになるよ？」
『はっ？いや、それはやめて』
「笑嘘だよー」
『嘘でもそういうのやめろよ。怖い』
んふふ。
翔さん、焦ってた。
やっぱり不安なんだね。
でも、僕は翔さんを嫌ったりしないもん。
だから安心してよ？
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作者名：まろん | 作成日時：2018年9月3日 23時
