Chapter eightyseven ページ40
ベッドにぽすんとダイブする。
ふとスマホを手にしてみた。
……新着メッセージが届いていた。
相手は……。
翔さんだった。
今一番会いたい、でも気まずい…そんな相手。
『あれは誤解だ。二宮が何をどう思って勘違いしたのかはわからないけど、俺はそんなつもりはなかった』
通知に、そう書いてあった。
それを見て、はぁっとため息をつく。
でもこのまま何も話さないで、ずっとこの状態でいるのならば……？
何も変わらないだけだ。
時間だけがすぎていく。
それはだめだ。
自分は、変わらないといけないのだから。
これだけ潤くんや大野さんに相談して、迷惑をかけてきたのだから。
深呼吸をして、震える手で、翔さんのトークルームをタップした。
送られてきた文章をじっと見つめる。
この文章は、本当なのか。
信じていいのか。
わからなかった。
『なんで、女の子と一緒にいたの』
そう送った。
送ったあとに、言い方冷たかったかな、とか、やっぱりやめた方がよかったかな、などと思っている間に既読がついた。
心臓の動きが急激に早くなった。
2分くらい経ってから、こう送られてきた。
『電話してもいい？』
その返事に少し戸惑いもあったが、翔さんの直接の声も聞きたかったので、OKした。
電話がかかってきて、恐る恐る出た。
「………はい」
『もしもし。……二宮？』
「……」
何も言わない僕に、優しくこう囁いた。
『俺、実はあの時…告られたんだよね。あいつに。』
「えっ…………」
告られた…？
…でも、しょうがないか。
こんなにかっこよくて頭も良くてうんどうも凄かったら…。
モテるに決まってるもん。
「……………」
『で、俺は好きな人がいるからって断ったんだよ。そしたら、せめて頭だけでも撫でてって言うから仕方なくな』
「え……？嘘…？」
「本当だよ。」
どういうこと…？
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作者名：まろん | 作成日時：2018年9月3日 23時
