4 ページ39
思えば、もっとニノと一緒にいてやればよかったな、とか、もっと楽しみたかったなど、色々な後悔があった。
ニノは、最後まで俺を心配させずに、いつでも笑ってくれていた。
1番辛かったのは、ニノだったのだ。
それなのに、ニノは俺を心配させたくなかったから、いつも笑顔で振り回っていた。
ニノはいつでも、俺の事を考えてくれていた。
そんなニノのことが、大好きだった。
好きだった。
愛していた。
もう見ることの出来ない、あの笑顔。
蘇らない。
笑いあえない。
これが、どれだけ辛いか、悲しいか、苦しいことか。
俺は、わかっていなかった。
ふと俺の鞄を見ると、中には封筒が入っていた。
中身を開けると、それはニノが書いたものだった。
────────────────
────────────
潤くんへ
今までありがとう。
潤くんと一緒にいて、とっても楽しかったし、何より嬉しかった。
これを読んでるってことは、もう俺は死んじゃったんだね。
でも、俺は潤くんの心の中で生き続けているよ。
俺はいつでも、潤くんの支えだからね。
辛いことがあっても、俺が慰めてあげるよ。
潤くんには、俺の事で泣かないで欲しいの。
わがままなこと言って、ごめんね。
でも、いつまでも俺の事で苦しんで、辛い思いをさせたくないの。
俺のことは忘れて、いつでも笑顔でいてね?
たくさん、笑いあって、俺の分まで幸せになってね。
約束だよ。
ありがとう。
愛してるよ────
和也
────────────────
───────────
「ニノっ………」
俺は手紙を読み終えて、手紙を抱きしめた。
ニノは病気と戦いながら、必死に書いてくれたに違いない。
「ニノのこと……忘れるなんて、出来るわけないだろ…?」
俺は泣きながら笑った。
「俺もだよ…愛してる」
そう呟くと、俺の心の中で、ニノが笑った気がした。
…そうだ。
ニノは、俺の心の中で、まだ生き続けているんだ。
「ありがとう…」
もう、泣かないよ。
前を向いて歩く。
愛してる、和也…。
俺の未来は、希望へと満ちていた。
fin.
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にのラブ - にのの 全受けが見たいです。 よろしくお願いいたします!! (2019年3月17日 0時) (レス) id: 1acbe49b89 (このIDを非表示/違反報告)
hanadai - リクエストありがとうございました!次も楽しみにしてます! (2018年11月28日 1時) (レス) id: 9cf83b8f18 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 了解いたしました!期待にお応えできるように作ります(´∀`) (2018年11月23日 15時) (レス) id: 4629c106d3 (このIDを非表示/違反報告)
hanadai - そんな感じです!なんかじゃれる感じかな??まろんさんの小説好きなのでどんなのでも喜びます!!MNとANのリクエストにも答えてくださって嬉しかったです! (2018年11月22日 21時) (レス) id: 9cf83b8f18 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - くすぐるとは、ニノちゃんにこちょこちょ攻撃をする的な感じですかね?なんか語彙力なくてすみません!そして期待に応えれずにすみません…(;´Д`) (2018年11月22日 18時) (レス) id: 4629c106d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まろん | 作成日時:2018年8月30日 22時