MN Do not leave me… ページ36
「ニノ」
「…ん……。潤くん、来てくれたの…?」
「当たり前だよ…。調子は?大丈夫?」
「うん…大丈夫だよ。ありがとう…」
そう笑ったニノは、無理矢理笑った感じがした。
ここは、病院。
ニノは3週間前ほどに病気にかかった。
頭に小さな腫瘍が出来たのが原因らしい。
ニノはすぐに病院で入院することになった。
高校一年。
俺らはまだ高校生になったばかりなのに、ニノは病気にかかってしまった。
それを知った時には、本当にショックだった。
「潤くん……」
「…ん、どした?」
「あのね…実は、まだ話してなかったんだけど…」
「…うん」
「俺……右手が、動かないんだ……」
「…え………?」
一瞬、何を言っているのかわからなかった。
「うそ、、だろ?」
「ううん…本当なの……。それにね、お医者さんによると…これからも動かなくなっていくところがどんどん増えていくって…」
…うそだ。
なぁ、ニノ。
嘘だよ……そう言ってくれよ。
俺は、どうやって生きていけばいいんだよ…?
「次は……どこが、動かなくなっちゃうんだろうね……。」
そう言って、ニノは力弱く笑った。
そんなニノがとても小さく見えてきて…
俺は助けたかったが、どうすることも出来ずに、ただじっとニノを見守り続けるしかなかった。
そんな自分が悔しくて、泣きそうになった。
できることなら、変わってあげたい。
そして、二日後。
やっと俺の予定が少し省けたので、ニノの所へ行けるようになった。
ニノの入院先に行ってみると、そこには弱り果てたニノの姿があった。
「…ニノ!」
俺は慌ててニノにすがりついた。
「………」
何を言っても返事はない。
「ニノ!ニノ!起きろ!起きろ、よっ…」
体をゆすぶっても、起きる気配はない。
まさか────
嫌な予感がした俺は、急いでナースコールを力強く押した。
すると、ドタドタと走ってくる音が近づいてきた。
「あのっ!ニノがっ、起きないんですっ……!!」
「落ち着いてください…今、医者を呼んできます!」
すぐに、ニノの体にたくさんの機械が取り付けられた。
それを、俺はただ見つめるだけで精一杯だった。
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にのラブ - にのの 全受けが見たいです。 よろしくお願いいたします!! (2019年3月17日 0時) (レス) id: 1acbe49b89 (このIDを非表示/違反報告)
hanadai - リクエストありがとうございました!次も楽しみにしてます! (2018年11月28日 1時) (レス) id: 9cf83b8f18 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 了解いたしました!期待にお応えできるように作ります(´∀`) (2018年11月23日 15時) (レス) id: 4629c106d3 (このIDを非表示/違反報告)
hanadai - そんな感じです!なんかじゃれる感じかな??まろんさんの小説好きなのでどんなのでも喜びます!!MNとANのリクエストにも答えてくださって嬉しかったです! (2018年11月22日 21時) (レス) id: 9cf83b8f18 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - くすぐるとは、ニノちゃんにこちょこちょ攻撃をする的な感じですかね?なんか語彙力なくてすみません!そして期待に応えれずにすみません…(;´Д`) (2018年11月22日 18時) (レス) id: 4629c106d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まろん | 作成日時:2018年8月30日 22時