【そらる】私の彼氏はムカつくドＳなへんたいです。

１０．イジワル ページ12

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【前回のあらすじ】

やりやがったこいつ。

『マジでやりやがったよ……』

「可愛いよね、反応が」

『うっせお前の目ん玉引きちぎるぞ』

「それは本当に痛そう」







口の中が甘くて、でも頭の中はぐるぐるしてて、今の状況が掴めない。




目瞑ってから時間が長い気がする。

いやこれ絶対気のせいじゃないよな、うん(確信)



チラッ…と片目を開けてみると……





「…………」



そこには、ニヤニヤしながら私の様子を見ているそらるが。





───は？

え、いや、は？




『……っ！！！』



状況を理解すると、火が吹き出すくらい顔に熱がこもる。




「そんな簡単に俺がすると思った？残念、ハズレだから」


「もしかして期待してた？可愛いなーほんと。こんな顔見たらもっといじめたくなるんだよね」





……くっそ恥ずかしいなおい！！！！

なんなの？鬼だろ！鬼畜すぎんだろ！！




恥ずかしくて、悔しくて、目に涙が溢れてきた。ポロポロ流れてきて、とまらない。




『っ……ぅ、ひくっ、ふ、ふざけんなぁっ……うぅぅ、くっそ恥ずかしいわっ……』

「泣きながら睨まれてもそそられるだけだって」



なにがそそられるじゃゴラァ！！
こちとら彼女やぞ！！泣かすとかありえないだろはげ！！！！




言いたいことがいっぱいありすぎて叫びたくなるほどだけど、喉になにかつっかえたように声が出ない。
出そうにも嗚咽だけが出てしまう。





「まぁ、普通のポッキーゲームじゃつまんないからね」

『ｸﾞｽｯ……この変態ドＳ野郎きえろしね』

「めっちゃ暴言吐かれた」




「でも、そんな野郎と付き合ったのはどこのだれ？」



『……私』





「ははっ、いい子」



ふわっと、頭を撫でられた。

いつもの、優しい微笑みで。





でも、私はつい照れ隠しで。


『子供扱いやめてよね……』

いつも冷たく言ってしまう。



そらるはそんな私を受け止めてくれる。


やっぱり、どんなことがあっても、好きなんだよなあ……と、思っちゃうわけで。




ねぇ、素直じゃなくてごめんね。

私はずっと、あなたが好きだよ。




その気持ちをそらるに伝えたのは、もう少し先のお話───。



―――――
【おまけ】


「あんな意地悪してごめん。可愛かったからつい」

『……今回だけだからね』

「今回だけとか言いながら毎回許してくれるのほんと好き」

『うっさい黙ればか！』

「ツンデレ……それで、そのお詫びとしてはなんだけど今日の夜はベッドでいっぱい甘やかしてあげる」

『そのお詫びはいらないです』

１１．雨宿り→←大事なお知らせ

今日のそらるさんのドS発言

「ごめん、可愛いからついいじめたくなるんだよね」

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