懐古 ページ7
山田涼介side
ゆさゆさと揺さぶられる感覚で目を覚ました
薮「涼介おきろー朝だぞー」
薮の声がする。でもまだ眠たい…もうちょっとぐらいいいだろ、、
薮「涼介ー?…ったく、昔っからあさによわいんだから、」
なんか言ってる?…いーや寝よ、
「うわっ!!?ちょ、やめ、あははははは!!」
薮「寝てるお前が悪いんだぞ!ほれ!起きろ!」
「ひっ!おき、起きるって!だからやめろ!!」
薮のこちょこちょの刑から逃れて息を整える
死ぬかと思った…
薮「着替えてからリビングこいよ。朝ごはん用意してるから」
山「わかった…」
大人になってからこちょこちょされるとか…なんか、屈辱的だ。
いつか仕返しをしてやろうと思いながらワイシャツに手を通した
机に並べられた美味しそうな和食
…そう言えば薮の料理は美味かった
高校生の頃よく食べさせてもらった
「ん、うまい」
俺が薮の手料理の中で一番好きなだし巻き卵焼き。ほんのりとどしの味が効いた優しい味、
薮「ありがと。涼介だし巻き好きだったろ?」
…覚えてたのか。こいつはホントいいやつだ。
なんでまだ結婚してないんだか、
山「薮は彼女とかいないの?」
薮「うん。つかこんな出会いのない男子校で働いてる時点でそういうのは諦めてる」
たしかに、ここの教師でさえ全員男だった気がする
山「もったいねーな」
ポツリと呟けば薮が苦笑した
薮「涼介は?付き合ってる人いないの?」
山「うん。ここ2年ぐらい居ねー」
薮「そっか…おたがい独り身だな」
ははっと笑う薮につられるように俺も笑った
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作者名:名無し64299号 | 作成日時:2019年2月7日 4時