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「あっちー…」





流れ出る汗を拭いながら、爛々と光る太陽を仰いだ。





****





つばの広い帽子と籠を持たされ、じいちゃんに着いて行けば着いたのは畑。







そこで今俺は、野菜を収穫していた。



ばあちゃん…これ結構大変…。





きゅうりやトマト、茄子やトウモロコシを籠に入れながら汗を拭う。





暑い…これだから夏は……。






若い頃は夏休みだー!って夏でも喜んだものだけどなあ…。





今じゃもうただ暑いだけだからなあ。





野菜のツルで太陽の光を遮りながら茎を切っていれば、ふいにじいちゃんの声がした。





「涼介ー!ちょっと休憩するかー!」





じいちゃんの声に、嬉々として頷いた。





じい「仕事ははかどってるか?」





じいちゃんがそう言った。





山「うん。でもやっぱ教師って大変だよ」





今いるとこはちょいと特殊だしな…







でもまあ、みんな可愛い教え子って事には変わりない。






おじ「そうか…親子揃って教師になるとはなあ」






小麦色に焼けた顔から白い歯を覗かせ笑うじいちゃん。





山「まあ…父さんに憧れて教師目指したからね…」

もう亡くなっちゃったけど、生前の父さんは高校の先生をしていた。






生徒に好かれる、いい先生だったらしい。





父さんの葬式には、元教え子だったり生徒がたくさん来ていて、みんなが皆父さんの為に泣いていた。






それを見て、俺も父さんみたいな先生になりたいと思ったんだ。





おじ「がんばれよ、涼介」




日に焼けた、皺くちゃの大きな手が俺の頭をわしゃわしゃと撫でる。







その手にふと父さんを思い出して、思わず目頭が熱くなった。

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作者名:名無し64299号 | 作成日時:2019年2月7日 4時

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