夏休み ページ27
有「凛は、夏休み予定ある？」
「んーと、生徒会役員で会長の別荘に遊びに行く」
有「なんだそれ！うらやましい！」
「あーじゃ大貴もくるか？」
有「まじで！？いくいく！」
「分かった。会長に頼んどく」
有「やったぁー！てか、会長の別荘ってどこにあんの？」
「なんか会長が島を私有してるらしくて、そこに行くんだって」
有「私有！？さすが会長、桁が違うな…」
大貴もいつもよりテンションが高めだし、クラスのみんなもどこか浮ついている
なかぜ？そう、何を隠そう、明日から夏休みだ
時計を見て、もうそろそろだと思い立ち上がる
「じゃ俺先行ってくる」
有「おーいってらー」
大貴に見送られ！教室を出た。向かう先は体育館。
これから終業式があるんだけど生徒会役員は壇上に上がって挨拶をしなきゃならないから、生徒よりさきにむかわないといけない。
廊下を進んでいれば、目の前にのろのろと歩くきのこを見つけた。
相変わらずこいつはマイペースだな…
「伊野ちゃん！」
名前を呼べば、ゆっくりと伊野ちゃんが振り返った。垂れた目が眠たげに視線をよこす
「一緒行こ」
隣に並んでそう言えば小さく伊野ちゃんが頷いた
伊野ちゃんは物凄くマイペースで、基本いつも寝ている。それに、あんまり喋らない。喋るのは、必要最低限のことだけ
けど、伊野ちゃんからはマイナスイオンが出てるって言うか、側にいるとどことなく癒される。だから、伊野ちゃんの側は結構気に入ってたりする
お互いほとんど喋らずに体育館に着いた。
舞台裏に行けばもう、会長と副会長がいた。
「2人とも早いねー」
八「予定より早く行動するのは当たり前です」
ツンとした感じで副会長が言う。
副会長のデレはいつ見れるんだろう…
すると、考えていたことを見透かされたように副会長の鋭い目が俺を貫く
いたたまれなくなって、そっと目線を外した
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作者名：名無し64299号 | 作成日時：2019年2月7日 4時
