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先生と静かな廊下を歩く。
二人の間に会話はない。
そう言えば前にまともに会話したのが兄の話だったなと思い出す。前は無言で終わったし、なんか、気まずい
山「桜井はこんな時間まで何やってたんだ?」
沈黙に耐えかねたのか先生が言葉を発した
「生徒会で文化祭の話し合いだよ」
山「あぁ、薮も?」
「うん、薮ちゃんもいたよ」
山「だから、あいつの途中で抜けだしたんのか」
先生が呆れたように笑う。先生は薮ちゃんと居る時が1番気を許しているように笑う。
そりゃあ2人は長い付き合いで友達、いや親友?かもしれないけど、なんかモヤモヤするんだよな
胸にわかだまりが、残る、、職員室に着いた。
中は誰もいないようであかりも着いていない
先生が自分の机に向かっていき、俺も鍵を直しに行く
棚に鍵をかけてすることも無くぼんやりとせ机を漁先生を眺める
…先生は兄貴とどんな関係だったんだろう。
普通に友達?けど、普通の友達にあんな感情込めて名前を呼ぶものだろうか
先生のことが気になる
先生のことならなんでも知りたいと思う
それは、どうして…?
俺に気づいた先生が口を開く
山「桜井?鍵返したなら早く帰れよ?」
帰る?そんなことより俺は
「先生、兄貴のこと好きだったの?」
先生が知りたい
俺の問いかけに先生は一瞬目を見張りそのあとはすぐ困ったように笑った
山「そりゃあ好きだったよ。友達だったしな」
分かって、そんな答えを言っているんだろう。いつだって大人は笑顔で本音を誤魔化す
「俺はそんなことを聞いているんじゃない。分かってるでしょ先生」
少しずつ先生へ歩みを進める
山「何言ってんだよ………」
「恋、してたんでしょ?」
先生が俺から遠ざかるように1歩ずつ後ろへさがる
山「そんな訳、ないだろ…ただの友達だよ俺達は」
窓から差し込む月明かりが先生を照らす。
それはぼんやりと先生の輪郭を浮かび上がらせとても綺麗に見えた
「本当に…?先生」
徐々に縮まる距離。先生はまるで怯えるように後ろへ下がった
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作者名:名無し64299号 | 作成日時:2019年2月7日 4時