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『ひゃくにじゅうさん。』 ページ29

たし「良い方でしたねー。あ、でも本当にいただいて良かったんでしょうか。」

『店主がいいって言ったんだから、いいに決まってんだろ。その刀を手に、たしぎが活躍したって広まれば店主も喜ぶだろうよ。』

たし「そ、そうですね…！」

業物の刀を手にすることが出来たのがよほど嬉しかったのか、たしぎは今にもスキップしそうだった。

まぁ多分しねぇけど。

たし「Aさんも良かったですね！業物ですよ！業物！」

『そうだな。』

ちょっと…いや、かなりうるさいおまけ付きだがな。

たし「今日はありがとうございました！色々付き合っていただいてすみません。とても楽しかったです。」

『こちらこそ。俺も楽しかった。』

たし「それでは今日はこの辺で。おやすみなさい。」

『おやすみ。』

手を振ってたしぎとお別れをして、自室に無言で戻った。

『ふぅ。』

［なーなー、いつまで無視するん？ウチそろそろ泣きそうやで？］

『腹減ったな。』

適当に飯作るか。材料が無いわけじゃねぇし。

［会った時からずっと無視やん？］

てかこいつ本当に何者なんだろうか。ふよふよ浮いてるわ、壁はすり抜けるわ、明らかにお化けの特徴なのに、言葉遣いがフランク過ぎるんだが。

［ねぇってばー。ウチのこと見えとるんやろ？さっきも目ぇ合ったもんな？］

『…うるっせえな、おしゃべりが。』

［やっぱ見えとるんやー！嬉しいわー！］

わーい！と抱きついてくる幼女。確かに抱きつかれている感覚がある。

［改めまして、ウチはキキョウ、その刀の妖精さんやー！］

『え、頭大丈夫か？』

［なんやなんや！アンさんだって他の人から見たらなんも無い空間に向かって会話しよるんやんか！］

ブーブー！とブーイングをしてくるキキョウ。だから家に帰ってくるまで話しかけられても無視してたんだろうが。

黒髪ボブカットの和装幼女が箱を開けた瞬間に出てきたのは驚いたな。

たしぎには見えてないようだったし、キキョウをフル無視しながらたしぎと会話するのは結構大変だった。

『…あの爺さんにも見えてたのか？』

［言わずもがな、やで！ちょいちょい話したこともあるで！］

『へー、そうかそうか。』

［ウチの説明もっかいした方がええ？］

『いらねぇ。』

たしぎと話しながら帰ってくるまでの間に、こいつが勝手にベラベラ喋ってたんで問題ない。

刀から5m以上離れられないとか、普通の人には声も姿も認識出来ないとかいう、主人公設定みたいなやつだ。本気で要らねぇ。

『ひゃくにじゅうよん。』→←『ひゃくにじゅうに。』



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インドア女子(プロフ) - ありがとうございますぅぅぅ！！！色々ありましてしばらく更新をお休みしていました！！お正月までには4まで仕上げて投稿する予定です！！頑張ります！ (2020年12月6日 17時) (レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
 サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年11月23日 1時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：インドア女子 | 作成日時：2020年2月2日 12時

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