『ひゃくじゅうきゅう。』 ページ25
『…まさか。』
頭を撫でたあとさっさと帰っていったクザンにしばらく理解が追いつかずフリーズしていたが、やっと分かった。
『全部仕組まれてたってことか。』
クザンの奴、俺の対人戦に付き合ってくれたのか。
てかめんどくさがりのクザンに腹芸出来るとは思ってなかったんだが。
『目標が出来たから良しとするか。』
クザンを不意打ちでぶん殴る。もちろん生身な。あの氷を打破するっていうのがキーだな。
感謝するのはガラじゃねぇが、借りが一つ出来たことにしておくか。
『…さて、続きやるか。』
2週間後、俺は試験当日に臨んだ。
朝一で筆記試験を2時間受けてから、外に出て実技試験を行うらしい。
「今から実技試験を始める！」
200人くらいの人が本部の試験会場に集まっているのは圧巻で、昔受けた高校入試を思い出した。
30人ほどの小隊に分かれて実技を行うようだ。名前と番号が書かれた紙が、筆記試験の時に配られたのはそのためだったのか。
「実技試験とは言っても、体力測定に近いものだ。肩の力を抜いて自分の力を発揮してくれ。」
俺の小隊の試験官はモヒカンのおじさんだ。海軍コート付けてるし、強い人だろうな。
体力測定はまじで持久走だった。帆船の操り方とか、縄の結び方とか、知ってる奴は出来るんじゃねぇかって思う。
まぁ、分かりやすく言うなら合格率9割じゃね？っていう感じのレベルの低さ。
『うーん。』
海軍の裏方、つまり事務系統を集めるってなったら実技がそこまで出来なくても良さそうだしな。
筆記試験の方も基礎知識が8割と応用が2割って感じだった。
多分、2種類やってるのは海軍に欲しい人材に合わせて試験の内容が作られてるからだろう。
「これにて試験は終了だ。結果は3日後。本部入り口付近に張り出しておくから確認しておけ。」
試験官の一声でゾロゾロと帰り始める受験者たち。
それからしばらくの間、合格者だけ集める日とか、細かい説明を行う日とか、入隊に関わるちまちました事務作業が続いて色々とめんどくさすぎてほとんど記憶にないので割愛。
結果だけ言うと合格おめでとーっていう、それだけのことなんだが。
「あの！」
『あ？』
「は、はじめまして！あなた、一緒に試験を受けた方ですよね…？」
『…あー、この前の？確かに受けたが、それがどうかしたのか？』
隊服の採寸やら寮の説明(これに関しては聞いた内容だった)を受けて寮に帰る道で、オドオドしている眼鏡っ子属性の女子に声をかけられた。
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インドア女子(プロフ) - ありがとうございますぅぅぅ！！！色々ありましてしばらく更新をお休みしていました！！お正月までには4まで仕上げて投稿する予定です！！頑張ります！ (2020年12月6日 17時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年11月23日 1時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2020年2月2日 12時
