『ひゃくじゅうさん。』 ページ19
｛幸運だったな。小娘。｝
｛その島は我々の縄張りなのだ。｝
｛その為、滅多に人が来ない。｝
『で、誰にもバレることなく呑気に寝て過ごしてたってわけか。』
どうするかなぁ、と軽く首を傾ける。どこをどう動かしてもミシミシと体が軋む音がするのは、俺の気のせいじゃないと思う。
『お前らに日付や時間って概念なさそうだよなぁ。』
｛なんだそれは。｝
『だと思ったよ。気にしないでくれ。ちゃんと起きたからか腹が減ったな…。』
ザッパァァ…！
｛今回だけだぞ。次はない。｝
ビチビチと大量の魚が島に打ち上げられた。海王類達に感謝をしながら腹を膨れさせた俺は、変身できないか再度試してみた。
『うーん…。』
どうやら元の調子を取り戻すまでに時間がかかりそうだな、とぼやきつつ人型に戻る感覚を思い出していった。
目が覚めてから何日も過ぎた頃、やっとのことで元に戻る感覚を取り戻した。
『戻ったぁぁぁ！！！』
海王類達は観察に飽きたのか目覚めた日のうちに帰っていたのでずっと1人だった。
元に戻る感覚を思い出す傍ら、落ちた場所あたりを掘り返してリュックサックを探すのにも苦労した。
状態がよく、着替えにも困らなそうだ。電伝虫は自然に帰ってしまったらしく、電話番号が書かれた紙しか入っていなかった。
『状況が知りてぇなぁ…。俺、何日くらい寝てたんだろうな。いや、状況からして数週間くらいか？』
髪の毛が対して伸びていないので数週間くらい、と目星をつけた。
元の姿でも問題なく行動が出来るくらいに体をほぐしたら海軍本部にでも向かってみようか、とのんびり考えながら柔軟を始めた。
『そろそろ出掛けるか…、ここで1人ってのも飽きたしなぁ。』
大型の哺乳類がこの島に存在していないため、焼き魚ばっかり食べるのにも飽きてきた。
身支度を軽く整え、何度も変身を繰り返してスムーズに出来るか確認する。
『うん、前と同じくらいには戻ったな。』
体の調子を確認し、方角も確認する。確か赤い大陸の近くにあるんだったか。東西に伸びるグランドラインにいるんだからどっちかに向かっていけば到着出来るはずだ。
『ど、ち、ら、に、し、よ、う、か、な、…よし決まり。東に向かって進む。』
変身してリュックを掴み、昇り始めたばかりの太陽に向かって飛び始めた。
着陸しようにも昼に降りるのは危険だし、夜はまともに島が見えないので諦めてずっと飛び続けていると数日で赤い大陸が見え始めた。
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インドア女子(プロフ) - ありがとうございますぅぅぅ！！！色々ありましてしばらく更新をお休みしていました！！お正月までには4まで仕上げて投稿する予定です！！頑張ります！ (2020年12月6日 17時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年11月23日 1時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2020年2月2日 12時
