『ひゃくきゅう。』 ページ15
『あのさ、ダダン。話があるんだ。』
全員が寝静まった頃、1人で酒を飲んでいるダダンに俺は声をかけた。
ダダ「…なんだい急に改まって。珍しい。」
『突然なんだけどよ。この島を出て長い旅に出る事にしたんだ。』
ダダ「はぁ！？ふざけるんじゃねぇよおめぇ！海を知らねぇクソガキが海に出るとか簡単に言ってんじゃねぇよ！」
ダァン！！と床に強く酒瓶を打ち付けるダダン。
『…実は俺さ、今日の昼に天竜人に見つかっちまったんだ。だから帰ってくるのが遅くなったんだが。…天竜人がどんな存在なのかはセンちゃんやじいちゃんから聞いてなんとなく分かってる。』
真剣な声音を聞いて大人しくなったダダンは無言で酒瓶を傾けた。
『本人が動くことはなくても、その部下が俺を探し回るだろう。ここには無力な可愛い弟達がいる。…そんな場所を戦場にしたくないんだよ。』
ダダ「オメェがこの島を出る理由は分かった。…だが、海に出てもアテはあるのか？」
『俺は悪魔の実の能力者だし、数年間だが戦い方も習った。この山で鍛えられてるから問題ないだろう。何かあったら飛んで逃げるさ。』
悲観するな、とダダンに笑いかけてから荷物をリュックサックに詰め込み始めた。
『あ、そうそう。手紙書いたんだ。話すことなく出る事になっちまうからよ。こっちがエースとルフィに渡す方。…でこっちがフェイク。』
ダダ「…フェイク？」
少し分厚めの封筒と、一枚だけの簡素な書き置きのようなものを差し出した。
『そそ。万が一ここに来て、どこに行ったのか聞かれたら言っちまえ。“あのクソガキは世界を見るためにグランドラインに行っちまった！そこらの海で野垂れ死んでる事だろうよ！”とでも言えばいい。』
書き置きの内容は
私は海の向こう側が見たいので海に出ます。探さないで下さい。
という感じのものだ。
ダダ「本当に答えていいのか？見つかっても知らねぇぞ。」
『大丈夫だろ。海は広いし髪の色を変えれば見つからない。』
突然心配し始めるダダンに思わず笑いがこみ上げてくる。とてつもなく不器用な仮親である。
『準備も終わったし、そろそろ出るか。裏の空き地から出るけど来るか？』
ダダ「どうして見送ってやらなきゃならねぇんだ！」
『あぁそうだ…ダダン、大好きだぜ。これからもあの2人のこと、よろしく頼む。』
そう言ってから外に出て、窓から見える場所で龍に変身した。
翼に風を受けて羽ばたき、空が白み始めた方向に向かって俺は飛び始めた。
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インドア女子(プロフ) - ありがとうございますぅぅぅ！！！色々ありましてしばらく更新をお休みしていました！！お正月までには4まで仕上げて投稿する予定です！！頑張ります！ (2020年12月6日 17時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年11月23日 1時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2020年2月2日 12時
