『ひゃくなな。』 ページ13
「おい今の船は何だったんだ？」
「こんな大事な式典の日に天竜人が機嫌を損ねたらどうするつもりだ！」
「早く残骸をどけろ！」
小船ごとき大した損失ではない、とばかりに声を上げる人々の中で立ち尽くしていた。
「おいっ！嬢ちゃん早く！」
『えっ何を。』
「いいからっ！」
されるがままに地面に膝をつき、頭を下げた。
船から降りてくる前に町から出るつもりが、想像以上に長い間港で茫然としていたらしい。
人の波に押されるように天竜人が通る道の近くまで進んでおり、数メートル先を歩いていた。
ビュウッ！！！
『っ！！！？』
突然吹いた突風によって被っていたフードが外れてしまった。土下座の体勢を取っていた俺にはフードを押さえることが出来なかった。
「そこの。白い髪の奴。」
天竜人が突然立ち止まり声をあげた。こっそりと周りを見るが俺以外に白い髪のやつはいない。
「お前だえ。さっさと顔を上げるえ。」
語尾に“え”ってつけるの口癖なのかよ。てか上から目線腹立つからやめろよ。
俺がゆっくりと顔をあげると、頭にシャボン玉をつけた性格の悪そうな男がいた。
「珍しい色の小娘だえ。観賞用にするえ。」
「はっ。」
天竜人の側近が俺の方に近付いてきた。側近が手を伸ばしてきたので本能で身をよじった。
「貴様、逆らうのかえ！許さないえ！さっさと捕まえてしまうえ！」
『っ！！』
側近の向こうの天竜人がキレ始めた。
観賞用？ふざけんな。
パッと立ち上がって身を翻し、体を低くしている人々の背中を借りて逃げることにした。
『ふざけんなっ！！捕まる訳ねぇだろ！！』
人が少なくなった場所でトンッ！と屋根に飛び乗って端町から中心街へと入った。遠回りをして見つかりにくい場所を通り、一度コルボ山に帰ることにしよう。
さて、困った事になった。問題起こしまくっちまったし、センちゃんはやっぱり怒るだろうな。
時間をかけてこっそり帰ったので、家に着いたのは日が傾き始めた頃になってしまった。
『ただいま、ルフィ。』
ルフ「おかえり！もう2人とも帰ってきてるぞ！」
『お！そうなのか！2人とも無事で良かった！』
家の外でカブト虫を戦わせて遊んでいたルフィに声をかけ、とりあえずルフィを抱きしめておく。
ルフ「A？どうかしたのか？」
『なんとなくだ。気にすんな。』
にしし！と笑って頭を撫でてやり、家の中に入った。エースやダダンにも同じようにすると鬱陶しがられてしまった。ツンデレかよ。
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インドア女子(プロフ) - ありがとうございますぅぅぅ！！！色々ありましてしばらく更新をお休みしていました！！お正月までには4まで仕上げて投稿する予定です！！頑張ります！ (2020年12月6日 17時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年11月23日 1時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2020年2月2日 12時
