『ななじゅうよん。』 ページ29
しばらくすると、よろよろと足元のおぼつかないシャンクスと泣きじゃくるルフィが帰ってきた。
どっちもびしょびしょで濡れ鼠状態だった。
『ちょ！シャンクス！？なんで腕が…！？』
シャ「…色々あってな…。」
『医者！！医者のおっさん呼んでくる！マキノさんはシャンクスをベッドに連れてってくれ！！』
マキ「ええ。分かったわ。船長さんこっちへ。」
走るのがもどかしくなって、俺は変身して飛んだ。
医者のおっさんを見つけたんで背中に乗せて飛び、マキノさんの酒場に直行した。
医者「…よし。1週間は安静にするようにな。」
泣き疲れたルフィを俺のベッドに寝転がして戻ると客室となっている部屋から丁度医者のおっさんが出てくるところだった。
部屋に入ってみると、シャンクスは麻酔の効果で眠っていた。
じいちゃんが出発する前に海軍の医療用キットをくれたんだが、それが残ってたらしい。
『…ったく。無茶してんじゃねぇよドアホ。』
ベン「…うちのお頭が悪いな。」
『せめてもっと設備が整ってるところで死にかけて欲しかったんだがな。』
ベン「ふっ…。…やめてやれよ…。」
『笑いながら言っても効果ないからな？』
語尾が震えてるの、俺にはバレてるぞ。
『心配じゃなかったのか？』
ベン「おれたちのお頭が死ぬのはあそこじゃないとわかってたからな。」
『シャンクス大好きだなベンさん。』
ベン「おいおい。さすがに大好きじゃねぇよ。せめて頼りにしていると言ってくれ。」
はいはい。阿吽ってやつなんだな。すごいすごい。
カチャ。
マキ「Aちゃん、そろそろ寝る時間だけどどうする？」
『んー。ここにいようかな。』
マキ「分かったわ。何かあったら呼んでね。」
『りょーかい。』
マキノさんはそのまま部屋を出て行ったんで、ベンさんとの会話を再開した。
ベン「そういえばA、生まれはこの近くなのか？」
『北の海だ。ルフィのじいちゃんに連れてこられたんだよ。』
ベン「北の海は治安が悪いらしいな。」
『おう。ここと比べりゃかなり悪いと思うぜ。』
ベン「実を食ったのもその頃か？」
『まーな。小さかった頃のことだからあんましおぼえてねぇけど。』
途中でベンさんが窓を開けてタバコを吸い始めたんだが、何をしていても絵になるってこういうことなんだな、と俺は察した。
かなり話し込んでいたらしく、気づけば東の空が明るくなってきていた。
次の日、俺が一日中うつらうつらしていたのは言うまでもない。
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インドア女子(プロフ) - コメントありがとうございますー！これからも頑張っていきますので、ぜひともお楽しみください！m(_ _)m (2019年8月14日 20時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - うにゃー！めっさええとこで終わってしもうた！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年8月13日 19時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2019年5月4日 13時
