『はちじゅうよん。』 ページ39
エースside
昨日、窓から出ていったこいつに、こっそりついて行っていたはずが、早い段階で気づかれていたのはショックだった。
そして今日も、昨日よりも慎重に後を追ったつもりだったのに、こちらを見ることも無く寝そべったままで声をかけてきた。
どこに目がついてんだよこいつ。
『…なぁエース、俺さぁ、昨日エースになんか酷いこと言ったか？』
エー「…知らねぇ。」
さっきはちらりとおれの方を見てから窓の外に出ていった。多分おれが起きてるか確認したんだろう。
こいつのことが本当に読めねぇ。
昨日来たばかりのこいつとルフィとかいうあのガキは、面倒なことしか起こさねぇし。
あのガキのせいでサボと会う予定だった時間に間に合わなかったじゃねぇか。
俺と仲良くしてくれなくていいからルフィとは仲良くしてくれ、と言われたが、おれはあのガキと馴れ合うつもりはねぇ。
『んー。何かに本気で怒ったって記憶はあるんだけどなぁ。まいっか。エースを傷つけたわけじゃねぇみたいだし。』
そこでようやくこいつは体を起こしてあぐらをかいた。
昨日のドスの効いた声は、日中のテンションとは大違いだった。
どうやら本当に覚えていないらしく、もどかしそうに顔をしかめていた。
エー「…もしもゴールド・ロジャーに子供がいたらあんたはどうする？」
そう聞いたのは、一瞬の気の迷いだと思う。
どうせこいつも同じことしか言わねえんだろうと思う反面、昨日の、他人と比べるなという一言に期待してもいた。
『あ？誰だよそれ。知らん人間の知らん子供のことなんか知るか。』
…どうやらこいつはいつだって想像の斜め上を行くやつのようだ。
エー「お前はほんとに…。」
普通の人間とは違うんだな。
『ん？なんか言ったか？』
エー「…なんでもねぇ。」
おれが途中で言うのをやめたことに気づいたこいつはやっとおれの方を向いた。
初めて見た時は“普通”の奴とは違う色で気持ちが悪いとさえ思った白い髪は、月の光を反射して輝いていた。
“普通”ではない髪の色は、“普通”ではないこいつにしか似合わねぇと強く感じた。
『あっ…！！！』
エー「…なんだよ。」
『熊狩ったのに忘れてきた…。』
エー「馬鹿だろお前。」
『いやっ…それはっ…その…な？』
な？じゃねぇよ。せっかくの獲物を山の中に放置して帰ってきやがって。
『…まぁ、人手が増えてよかった！…当然手伝ってくれるよな？』
結果、おれは無理矢理手伝わされた。
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インドア女子(プロフ) - コメントありがとうございますー！これからも頑張っていきますので、ぜひともお楽しみください！m(_ _)m (2019年8月14日 20時) (
レス) id: 5407537a6f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - うにゃー！めっさええとこで終わってしもうた！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年8月13日 19時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2019年5月4日 13時
