『ご。』 ページ9
ドフ「フッフッフッフッ！！おまえ、面白えじゃねえか。」
後ろを見て、部下が俺にビビっているのに気づき突然笑い出した。いや、そっちじゃなくて、避難してる人の方。そっちの方が俺を見た後に鬼気迫る顔で逃げて行ってるから。
ドフ「山の中に住んでいるのは、そういうことだろうな。」
『なぜ俺に用があるのか、そして、何の用なのか、詳しく聞かせて貰いたい。うちの家まで来てくれるか。山の中だから、少数の方がいいが。それに、大人数で攻めるほどの大きさの家じゃない。』
ドフ「フッフッフッフッ！！！つくづく面白えやつだなぁ！いいだろう。…コラソン！一緒に来い。」
黒いモフモフを連れていくようだ。まぁ、2人なら遭難することもないからいいか。にしてもでかいな。同じサイズで2人並ばれると、俺がおかしいみたいになるな。本気で縮め。
ドフ「なんか失礼なこと考えてないか？」
『っ！？何でもないが！！』
大量に汗を流しながらそう答えると、また面白そうにピンクのモフモフは笑い始めた。こいつ大丈夫なのかよ。
山を登り始めると、俺は衝撃の事実を知ることになった。黒いモフモフは、ドジすぎるのだ。転んで山の斜面を転がっていくし、さらに地崩れを起こすほどの岩のバランスを崩してしまうし、散々だった。
『何でこいつ連れてきたんだよ…！はい、ピンクのモフモフが連れてけ。』
丈夫な木のツルをピンモフに渡して反対側を黒モフにくくりつけた。俺は知らない。
やっとの事で俺とノエルの家が見えてきた頃には、日が暮れかけていた。
『お前らのせいだからな！こんなに遅くなる予定じゃなかったんだぞ！」
「あらA、お帰りなさい。遅かったわね。上から見ていたけど、心配していたのよ。」
なんか、平然としてる気がする。まぁ、この国最強だもんな。そして山に詳しいから山崩れ起こして助けに来ようとしてたりして。そんなわけないか。
「いざとなったら山崩れ起こして助けに行こうかと思ってたの。」
『本当に！？』
まさかの事実とは。
「途中であなたがお2人を連れて登ってくるのが見えたから、ここにくるのかと思って片付けてたの。料理もできてるわ。…残念ながら、家には入れそうにないけれど。」
『…外でいいよ。こんな奴ら。雨は降りそうにないし、焚き火しとけばなんとかなるでしょ？』
「そうねぇ。じゃあ、Aは火をつけてくれるかしら。私は料理を持ってくるわね。あ、あとお2人も自分で座る椅子は出してくださる？」
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2019年3月29日 22時
