ワンピの世界に転生した女子のよくある話 PART１ (ページ37)

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『さんじゅうさん。』ページ37

『女の子は泣かせちゃダメだろうが。』

ベビー5はローに睨まれて怖かったのか、俺の後ろに隠れて泣いていた。よしよしとベビー5の頭を撫でてやりながら、俺はローを睨んでおいた。

ロー「…チッ…。」

舌打ちをしつつ部屋を出て行くロー。あー。めんどいことになったな。もう日が暮れかかってるし、晩飯そろそろできるんだが。

ローのやつ、どうせ部屋に戻って医学書漁ってるだけだろうし、あとで飯もっていってやるだけでいいか。

ガチャ。

『飯できたぞー。』

10分後、俺は堂々とローのいる部屋に届けに行ったらローは机に突っ伏して寝ていた。

『寝てる時ですら眉間のしわが取れないとかすげえ衝撃的だな。』

俺は近くにあった毛布をローにかけてあげたあと、ちょっと仕掛けをしてから、夕食を机の上に放置して部屋を出た。

ロー「Aっ～～！！！」

次の日の朝、バタバタという大きな足音とともに、ローが俺とベビー5の部屋にやってきた。

やべぇ。ものすごい怒ってるな…。ローの後ろに鬼が見えるのは俺だけじゃないはず。

『…似合ってるぞ？』

ロー「ふざけんじゃねぇ！お前のせいで今朝会ったやつ全員に笑われただろうが！！」

ベビー5「ふっ…ふふふっ…！」

ロー「笑ってんじゃねぇよ！！」

すがすがしい怒り方だな。ローが怒っているのは昨日俺がローの顔に書いた落書きのせいだろう。今も綺麗に残ってるからな。

ほっぺに猫っぽいヒゲを描き、鼻の頭にハート、ついでにコラさんと同じようなメイクを目元にしておいた。

俺としてはあれだけやっても起きないローが悪いと思う。

『大丈夫！油性で書いておいた！』

ロー「お前…っ！！ほんっとに許さねえからな！」

そう言ってローはまたどこかへと走り去った。朝っぱらから騒々しいやつめ。

『あと1時間くらいしたら油性ペンの落書きの落とし方でも教えてやろっと。』

確か、日焼け止めで落ちるはずだったよな。

『なぁ、ベビー5は日焼け止め持ってないか？』

ベビー5「うーん。私は持ってないけど、ジョーラなら持ってると思う！」

『おう、そっか。ありがとな！ちょっと聞いてくるわ。』

その後、俺は笑いながらローの顔に描いた落書きを落としてやった。作業の間、ずっとローは不機嫌そうだった。まぁ、いつもと同じような顔だったが。

『そんなに睨んでくるなって…俺だって反省はしてるんだからさ。』

ロー「…。」

それからしばらくは、ローと会うたびにきつく睨まれることになってしまった。