『にじゅうきゅう。』 ページ33
『もうコラさんの火も消し終わっただろうから中に入るか。ローもついてこいよ。メシも寝るとこも準備できるはずだ。』
ヒョロヒョロした子供だし、栄養不足になっていてもおかしくないと思う。ドフラミンゴも許してくれるだろ。ベビー5やバッファローもいるんだし。
『お、お帰り。』
その時、ちょうどいいところにドフラミンゴが帰ってきた。軽く状況を説明して許可を取った。
おいこら、ロー。ドフラミンゴをそんなに睨むもんじゃねぇ。こいつが一番偉いんだからな?
ロー「……。」
ドフ「フッフッフ!!初めて会った頃のAにそっくりの目つきだな。」
『え、俺こんなに目つき悪かったのか?』
ドフ「気にいらねぇと目が言ってやがる。」
なるほど、確かに俺も初めて会った時は気に入らねえって感じで睨んでたっけな。ローはドフラミンゴのこと気に入らないと思ってるのか。
『まぁ、見た目から胡散臭いもんな。』
ピンクだし。
ドフ「フッフッフ!本人の前で言うもんじゃあねぇけどな。」
『あ、ごめん。…ところで、俺は腹が減ったから戻って飯が食いたい。』
俺が真顔で話を変えるとドフラミンゴにまた笑われてしまった。解せぬ。
変身するといつもより腹が減るんだからしょうがないだろ。
そんなこんなありつつ、ローがドフラミンゴのところに来てから1週間が過ぎた。
『かなり怪我だらけだなー。コラさんももっと手加減すりゃあいいんだが。』
毎日怪我だらけのローの手当てをしつつ俺はそんなことをローに言った。もちろんローは無言だった。
ベビー5やバッファローとはようやく普通に話すようになってきたところだが、他のファミリー達とはあんまり話してるのを見かけない。
『…ほんっとお前のこと心配だぞ。ロー。』
ロー「おれの親じゃねぇだろ。」
『俺は子供同然に可愛いいと思ってるぞ?』
ロー「…。」
『おい!ドン引きした目で見てくんなって!冗談だからな!?』
ローにかなり冷たい目で見られてしまった。ノリで言っただけだってのに。
『…ふぅ。島に帰らずにまだここにいようかな。』
ロー「どういうことだ。」
『あれ、そうか言ってなかったんだったな。俺は別の島で生まれて、去年までそこで過ごしてたんだ。その島にドフラミンゴが来て俺が気に入ったらしくて引き抜かれかけたんだよ。』
ロー「かけた?」
『おう。断った。海賊になるつもりはないって言ったんだ。』
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作者名:インドア女子 | 作成日時:2019年3月29日 22時