『じゅうに。』 ページ16
ドフラミンゴsideの続き
その様子を見ると笑ってしまい、小娘に睨まれてしまった。
『…何だよ。可愛い服は苦手なんだよ。動きづらいしな。』
むくれつつそう言われるとおれも納得してしまいそうになった。
昼食を近くの店で4人で食べ、それから船に戻った。ファミリーの者たちが驚いて騒いでいたがそのままコラソンと一緒に服を置きに行った。
戻ってくると小娘は階段を登ってきて甲板の縁のところにもたれて、船が出て港が見えなくなるまでずっと同じ方向を見続けていた。
船の中を案内してやっても顔色が悪く、そのままおれの部屋にある本を読むといって部屋から出てこなくなった。
数時間ほど甲板やほかの部屋で用事をしていたが、食事の時間になり、声をかけようと部屋に入った。
ドフ「メシ。」
『酔った…いらん…。』
ドフ「食わないと余計ひどくなるぞ。ベビー5に持ってこさせる。」
『ん。』
弱々しい声でそういうと、もぞもぞと布団の中に入っていった。もぞもぞとか可愛い過ぎるだろと脳内で悶えつつ部屋を出た。
ベビー5に持って行かせてファミリーの今いる全員全てと共に夕食を食べてから、また用事をするために船内を動き回った。
夜の10時を回る頃にやっと用事が終わり、自分自身の部屋に戻った。
『すー。すー。』
規則正しい寝息が聞こえてきて、やっと小娘がいることを思い出した。
ベッドの一部分だけが膨らんでいて、中で丸くなっているとなんとなくわかったが、別段気にすることもなく、いつものようにファーコートを壁にかけて布団に入り、眠りについた。
朝、腕の中にもぞもぞと動く白い生物がいてかなり驚いたが、数秒後には小娘だと思い出した。
『ん…。あぁ、そうか。船に乗ってるんだった。』
小さく声を出して小娘も確認したようだ。とりあえず寝たふりをして誤魔化しておくか。
『おい、ピンモフ。いや、今は着てないのか。…ドフラミンゴ。邪魔。重い。ぐぇ…っ。』
名前で呼ばれたことでテンションが上がってしまったらしく、つい抱きしめてしまったらしかった。心の中で謝りながら寝るのを待っていると、また規則正しい寝息が聞こえてきた。
『すぴー。』
ドフ(あぁもうクッソ可愛い…！)
5分ほど動かずに我慢してから布団を抜け出し、そっと部屋を出た。ロリコンではないので変な感情はないが、父親的な感情が生まれた気がした。
あの母親から聞いた話もあってか、かなり情が移ってしまっているようだ。
ドフ(これは重症だな。)
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作者名：インドア女子 | 作成日時：2019年3月29日 22時
