幸せを望んだ【服部平次】

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「消えたって…どう言う意味？」

コナンくんは転がすのを止めてこちらを見てきたので軽く笑って

「僕もよく分からないんだよ」


そう、僕も分からない。

「高校3年生になって僕は日本に帰ったんだよ」

「警察学校に入学するためにね」

皿洗い中の手を見つめて、

「僕が警察学校卒業して3日後にまたハワイに戻ったんだ…」

「けど、そこには誰も居なかったよ。」

誰よりもきっとあの家族のみんなが僕の卒業を楽しみに待ってくれた筈なのに。

「引っ越しとかじゃなくて？」

コナンくんの声に首を横に振って、

「じゃないみたいなんだよ。家の中に入ったら拭い取られたみたいだけど、微かに血が壁とかに染み込んでいたよ」

コナンくんは目を見開いて

「それ、って…！！」

そう、考えたくなくても結果的にはそうゆう事になる。

「…殺された」

「んじゃ、ないかって」


コナンくんと僕の間には居心地の悪い雰囲気が流れた。

その雰囲気に声を出したのは、

「さっきの、お姉さんは？」

僕は皿を洗いながら、

「あの人はその家族の一人娘さんにそっくりだったんだよ」

彼女の事を思い出す。

けど、もし彼女が生きていたら今は16歳だ。

あの子と同じくらいだ。

なんて、考えていたら


ｶﾗﾝｺﾛﾝ_______

「いらっしゃい…っ」

そこには先ほどの女の子が困ったように笑って立っていた。

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