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your side
少しずつ、足音が遠ざかっていく
なんだ、あれ
いつものおふざけだろうか、振り返ってしてやったり顔だったらどうしよう
でも、それにしては声がすっごく
『湿ってた…』
HC「え、まだ濡れてた？ごめん。」
するはずのない声が上から聞こえて反射的に顔を上げると、目の前にヘチャンは戻ってきていた
HC「髪、ちゃんと乾かしたはずなんだけど…まだ濡れてた？」
『違…髪乾いてるよ、大丈夫。ありがと。』
もう一度ドライヤーを取りに行こうとするヘチャンを止める
なんだよ、と戯けた表情と目が合うと、何？と顔を覗き込まれる
HC「何？僕のどっか変なの？僕から見たらだいぶAの方が変だけど。」
『あ…』
いつもと何一つ変わらないヘチャンの顔がそこにはある
HC「…A」
いや、そこにいたのは「スイッチの入っている」ヘチャンの顔だった
自分をベットの上に引き上げ、崩れた体勢の横に手をつく
HC「Aの髪の毛、僕と同じ香りするね。」
同じの使ってるんだから当たり前か、と髪の毛を梳いてまたこちらを見つめる
いつものより粘着質なその声に、思わず震えて耳を塞ぎたくなる
だけどその声のどこかにやはり湿り気が混じっている気がして
目の前に来ていたヘチャンの肩を掴む
HC「…A？」
『……揶揄ってるの？それとも誘う勇気がなくなっただけ？』
豆鉄砲を喰らったような顔のヘチャンを下から睨みつける
ヘチャンが口を開くより先に、言葉を続けた
『やりたいならはっきり言いなよ。好きとか言って、心情を揺さぶりかけて良心に訴えかけてくるのは卑怯だよ。』
何言ってんだよ、と言って不愉快に歪む顔を見たかった
目の前の彼は今にもこぼれ落ちそうなほど瞳を大きく見開いて固まる
HC「聞こえてたの……？」
声が、湿っている
『………え？』
目の前にあった一線を、超えてしまった
私がマクヒョンに向けている想いと同じものを、彼は私に持っている
弱い私はそれを抱えきれていないのに
強い彼はそれを隠し通そうとしていた
そこに、自ら足を踏み入れていってしまったのだ
HC「…ごめん、ほんと、ごめん。」
こんなタイミングで、形で、言うつもり、なかった
そう言葉を放つ彼はどこか朧げで
自分と重なって、泣きそうになった
神様は、こんなにも意地悪なの？
耐えられなくて、ヘチャンの部屋を出る
遠くの物音など、聴こえる余地もなかった
(完成してないのに公開してました…)
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りんごリラックス(プロフ) - 梨子さん» 返信遅れてしまい、大変申し訳ございません！コメントありがとうございます☺︎更新できるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします🙏 (7月16日 22時) (
レス) id: 45fb9fd0f0 (このIDを非表示/違反報告)
梨子(プロフ) - 紅一点で1番好きな物語です。久しぶりに見返してヘチャンやマークの展開が気になります。気長に待つので続き楽しみにしてます。 (5月29日 0時) (レス) id: 2d61f885c0 (このIDを非表示/違反報告)
りんごリラックス(プロフ) - SULLI*さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです😭これからもたくさん更新していけるように頑張ります！ (2023年2月11日 14時) (レス) id: 45fb9fd0f0 (このIDを非表示/違反報告)
SULLI*(プロフ) - 紅一点ものはどちらかといえば苦手意識があったのですが、こんなにも素晴らしいドンピシャな作品に出会えるとは😍天才ですね！！最初から一気に読んでしまいました！マークの本心が気になる…！続きとっても心待ちにしています〜最高！！！ (2023年2月5日 21時) (レス) id: 2ff883087a (このIDを非表示/違反報告)
Lily - りんごリラックスさん» 覚えててくださってたなんて嬉しすぎます、、！( ; ; )本当に無理だけはなさらないでくださいね！気長に待ってます(´`)♡ (2023年1月26日 0時) (レス) id: 609ca7f7c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごリラックス | 作成日時：2023年1月25日 2時
