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目の前にいる子犬のような顔をした男は、昔からそうだった
誰よりもうるさくて、ヘラヘラしてて、ダンスの先生やマクヒョン、ロンジュンに怒られているのに
誰よりも周りが見えて、走り抜けるようにその場の空気を変えて
キラキラ輝いてすぐにみんなの視線を独占する、そんな人だった
昔から必要以上にあまり話さなかった私と賑やかでいつもみんなの円の真ん中にいた彼は似つかないようで、実は、きっと似ていて
ヘチャンは、あんまり人前で本音を吐かない
HC「お前が、昨日事件に巻き込まれて、僕がどれだけ不安だったか知ってる？」
知らないでしょ、と自嘲するように笑う
HC「そりゃ、メンバーだから誰であっても心配にはなるんだよ。家族同然だからね。」
本音を吐かなくとも、こういうことをサラッと言ってのける彼はすごい
HC「だけど違うんだよね、Aは。」
何故か、咄嗟にヘチャンの口を両手で押さえた
HC「……何」
『…いや、えっと、』
自分でも何故かわからない
だけど、その先を聞いてしまったら
取り返し、つかない気がして
HC「……そろそろ、解放してよ。」
私の両手を掴んでヘチャンは続ける
HC「だいぶ苦しいんだよね、もう。」
ヘチャンは、私と似ている
きっと、この気持ちに気付いてほしいけど、ほしくなくて
明るい未来のないこの夢ならば、跡形もなく握り潰してほしいと願っている
だけど、私には跡形もなく握り潰すことも
一粒一粒大切に拾い集めることも、できない
『…ごめん』
この返事が、"それ”に対してじゃないこともわかっていて
HC「…ドンヒョクが聞き分け悪いのは、練習生時代から1番Aがよく知ってるでしょ？」
シートベルトを外したヘチャンが身を乗り出して、近くなる
『ちょ、っ車、走ってるから』
HC「……」
押し返そうとした手を取られ、背もたれに縫い付けられる
HC「…A」
『っ、』
押し返す腕を、いとも簡単に押さえつけ返す
あの頃は、腕相撲で私に勝てないようなちびっ子だったのに
私の知っているようで、知らないヘチャンがそこにはいた
徐々に視界がヘチャンで埋まっていく
HC「…腕細いな、A。」
押さえつけた腕に指を滑らす
そのまま、私の頭にヘチャンの髪の毛が混ざった
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りんごリラックス(プロフ) - Liliさん» 返信大変遅くなってしまい申し訳ありません！！！おでこを何回床にぶつけても謝罪しきれないくらい申し訳ないです…！！！！本当ですか…！！ありがとうございます！！これからも更新頑張ります☺︎ (2022年11月29日 0時) (
レス) id: 45fb9fd0f0 (このIDを非表示/違反報告)
Lili - ほんっとに世界観から作者様の文章から何からぜんっぶ最高すぎます泣 更新いつも楽しみにしてます！これからも頑張ってください！！ (2022年8月22日 21時) (レス) @page41 id: 8ebb469fca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごリラックス | 作成日時：2021年8月20日 12時
