鬼を狩る彼 (ページ7)

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お前だけ_天元＿2 ページ7

さっきの天元さんの言葉を思い出して
屋敷の自室に籠って
ひたすら泣いた。

すると、大きな音をたてて玄関が空いて
大好きなあの人が私の名前を呼びながら
部屋に入ってきた。

「おい、A？
いねぇのか？いるなら返事しろよ」

嫌だ。入ってこないで。
今、あなたに会ったら嫌な私を見せてしまう。
これ以上嫌われたくない。

私がいる部屋の前で足音が止まった。

「A、入るぞ」

「おい、A」

天元さんか私の肩を掴む。

｢やめてください。｣

こんな情けない姿、天元さんには見せたくない。手を振り払おうと抵抗しても無駄で、彼は暴れる私を黙って膝の上で抱きかかえた。

「 A。」

嫌だ。私の名前なんか呼ばないで。

｢天元さんはさっきの子と付き合った方が幸せになれるよ。私みたいに無愛想なや「お前馬鹿か。」

「俺はな、お前の事を無愛想だなんて思ったことねえよ。」

｢でも。そうだなって言ったじゃない。｣

天元さんは顔を顰めて考えている。

｢言い訳なら聞きたくないわ。｣

「言い訳じゃねえよ馬鹿A。
あん時な、

＿「そうだな、

｢やっぱり私に
「お前みたいな屑はそこら辺の地味な屑と付き合っとけ。Aは無愛想なんかじゃねえよ。俺の前ではいつも笑顔だ。俺の嫁に文句言う奴らはさっさとどっか行け。」

天元さんにそう言われて
抱きついていた女の子、群がっていた女の子たちは泣きながら逃げたらしい。