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生きた記憶は ページ43

「あっ!いた、吉良吉影です!」

「げっ

東方 仗助……とその他」

「その他で括るな」

「露伴先生、お願いします!」


岸辺露伴のスタンドが顔を出すと、吉良の顔がバラバラと本になった。それに気付いた吉良は数歩下がり、キラークイーンが前に出る。


「……何のつもりだ?」


顔を戻しながら睨みつける。


「僕達が忘れた女性というのが気になってね

なぜ抵抗するんだ?」

「誰だって自分の記憶を断りもなしに読まれるとなったら、抵抗すると思うがね

それに、忘れたのなら忘れたままでいいのでは?」

「なんかよォ、モヤモヤすんだよ」

「そのネックレスをくれた人を思い出せばいいことじゃないか」

「やっぱり、これをくれたのは女性なんだね

由花子さんに知られたら引きちぎられそうだな……」

(気の毒だな……)

「……まぁ男だったり猫だったりする訳だが」

「……?どういう事?」


首に下げたネックレスに触れて、その時初めて仗助が口を開いた。


「すっげぇ高価な宝石だったんスよ、これ

俺のやつ、ターフェアイトって言って、1カラットで20万はするって」

「俺のなんだっけ?」

「億泰君のはジェレメジェバイト

そして僕のがグランディディエライト

全部希少種で、こんなに大きいのはまだ観測されてない、って言われた」

「誰に?」

「専門家」

「……せめて、礼を言いたいなって……思ったんスよ

多分、言えてないから」

「何者なんだ、その人?

すごく興味が沸いたよ……まだ観測されていない宝石を持ってるなんて」

「だからと言って、私の記憶を読むのはやめたまえ」

「じゃあ誰から知れって言うんだよ」

「忘れているのなら、所詮そこまで」


ため息をつき、吉良吉影が踵を返した。


「それ以上の詮索はしない事だ

1度は拾われた命を、また落とす気か?

他の誰かならまだしも、彼女の意志を無駄にするような行動は大嫌いでね」


キラークイーンが仗助達に対して中指を立てた。

しかし仗助は何もせず、動かず、徐々に小さくなっていく背中を見つめるのみ。



「……あぁ、あとそのネックレス」


吉良が一瞬立ち止まり、半身だけ振り返る。



「次私に見せつけたら爆破させるからな」









「何もわかんなかった」

「態度悪いサラリーマンだな、あんなんで商談出来るのか?」

「忘れてしまった女性……一体、誰の事なんだろう?誰に聞いても知らないだなんて、与太話にしか思えないけど……

行こう、仗助君」

「……あぁ、行こう」

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(名前)山葵(プロフ) - この小説と作者さんにに感謝 (2022年4月7日 18時) (レス) @page50 id: 5816bc8f92 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き - 番外編も楽しく読ませていただきました。こんなに面白い作品に出会えて良かったです。本当にありがとうございました。 (2021年5月20日 9時) (レス) id: 640a457bd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:1匹のメタリカ | 作成日時:2020年10月31日 9時

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