退屈で考え事 ページ37
不意にAを見た時に、何やら物思いに耽けっている時がある。
手の甲を見ながらだとか、腕を組みながらだとか、状況は様々だが……とにかくその頭の中は難しい事で沢山なのだろう、と毎回思う。
そして、今日も。彼女は砂時計をいじりながら、ぼーっと何かを考えていた。
(……何を考えているのだろうか)
「あいつの脳内を知りたい」
山のような神話生物を前に、カーズがその面白さを語る。
一通り説明を聞き終えると、クトゥルフは呟いた。
「なるほど
だが、彼女は今は誰かと話しているみたいだぞ」
「誰と?」
「……『ツェペリ』と呼んでいる」
「それは……確かシーザーとかいう波紋戦士の姓では」
「気になるなら聞き耳を立てたらどうだ」
「……バレたら怖いからやめておく
しかし、名で呼ばないという事は相手はシーザーではないのか」
芝生の上で寝転がっていたDIOが、話に乱入してきた。
「ツェペリ?
ジョジョに波紋を教えたのが確かそんなだったな」
「じゃあそいつだ」
「だがそのツェペリは、俺の下僕が真っ二つにして殺したはずだが」
「じゃあ幽霊だ」
「あと一人居る
『リサリサ』という名らしい」
「ウワァァァァァァァァ!!!!」
「どうしたトラウマか?」
「JOJOとシーザーの師匠だ……」
「師匠が2人?という事はあいつ、次は波紋でも習得しようと思っているのか?」
「「…………やめさせた方がいいな。」」
·
「なるほど、修行と称して掃除もさせてたのか。だからあの島がやけに綺麗だったわけだ
あぁ、シーザーは良き青年だった。努力家であり人一倍信念が強い……まぁすぐ女性を口説くのはどうかと思うが
ところで幽霊でも「「Aーーー!!!!」」
「うわびっくりしたぁ何急に」
「やめておけ波紋は
嫌な思い出しかないからな」
「やめとけってやってないし」
「そこに波紋の師が2人居るのだろう?」
「別に波紋を習得する訳じゃない」
「じゃあなぜ……」
「幽霊でも波紋って使えるのかなーって思った」
「……それだけ?」
「それだけ」
「……まさか、今日何か考えていたようだったのは……」
「それが気になってただけ」
拍子抜けしたように、カーズとDIOが口を開いている。
(……普段考えてるのも、これくらいくだらない事なのか?)
「……っふふ、はははは!」
「?なんだよ」
「いや……っくく、なんでもない
邪魔したな。行くぞDIO」
「っふ、あぁ行こう」
「……?」
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(名前)山葵(プロフ) - この小説と作者さんにに感謝 (2022年4月7日 18時) (レス) @page50 id: 5816bc8f92 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き - 番外編も楽しく読ませていただきました。こんなに面白い作品に出会えて良かったです。本当にありがとうございました。 (2021年5月20日 9時) (レス) id: 640a457bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:1匹のメタリカ | 作成日時:2020年10月31日 9時