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ようこそ、究極生物 ページ2

「……ちゃーらーらーらーらーらーら、ちゃーらーらーらーらーらーら」

「……ん?」

「ちゃらららららららちゃんちゃんちゃんちゃん

ちゃーーんちゃーーーーーん」



カーズが仲間になった!



「…………なんだその歌」

「気にするでない」


家の中を歩きながら、Aは深いため息をついた。


「全く、迷惑をかけさせおって……宇宙に行ったのは57回目だ!毎度毎度危ない目に合っておるのだぞ!」


丁度カーズを宇宙から持ち帰ってきた所だった。


(以前に56回も行ったことがあるのか)


人差し指をカーズに向けて何度も振り下ろし、眉間にシワを寄せる。だが幼女の姿故、何も怖くはない。ついでに何も響かない。


「おまけに其方が宇宙ですら身動き取れんとは!

全く、何が究極生物だ!貧弱なやつめ!」

「俺を宇宙にやったのはジョセフ・ジョースターだ

恨むならあいつを……」

「いいや、違うな

其方の注意不足だ

全て其方が慢心しなければ、回避出来た事態だ

『太陽を克服出来た故、究極生物になった故、全ての頂点に立った故負ける事なんて有り得ぬ』

その慢心が産んだ結末を、人の所為にするな!」


「……!」


「はぁ……シュトロハイムが居てよかった、ロケットなどすぐ用意できる代物ではないし、魔法で宇宙へワープしたとしても21巡前のように、人工衛星を見つけない限り地球へ戻れなくなってしまうだけだったろうし、何より妾に利益がなければ最初から……」


小言を言うAは、すたすたと歩いて行ってしまう。


(……なんか、なんだろうか

母親を見てるようだな)



「A、次はどこへ行くのだ?」


圧倒的歩幅の差ですぐに追いついた。しかしその後はAの歩幅に合わせて、真横を着いていく。

カーズの目は心做しか輝いていた。それは今まで赤石を手に入れるために手段を選ばなかった彼ではなく、新しい目的を、自分の生きがいを見つけたかのような輝きだった。

こいつと居れば新しい事だらけで、しばらくは退屈しない。その程度の動機だったが


「どこへ……まぁ、今は特に無い

結局は何もせずに居るだけだがの

暫くは退屈するぞ」

「構わん」


カーズの好奇心をくすぐるには、十分だった。

おやすみー→←思い出話 ───



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(名前)山葵(プロフ) - この小説と作者さんにに感謝 (2022年4月7日 18時) (レス) @page50 id: 5816bc8f92 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き - 番外編も楽しく読ませていただきました。こんなに面白い作品に出会えて良かったです。本当にありがとうございました。 (2021年5月20日 9時) (レス) id: 640a457bd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:1匹のメタリカ | 作成日時:2020年10月31日 9時

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